ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

阿弥陀三尊像が燦燦と輝きを放つ 【極楽山 浄土寺 追想】

2023-08-03 10:39:53 | 歴史遺産「仏像」

 

 

2021年、秋の彼岸の中日だったと記憶している。

どうしても参拝したいと思っていた。それが実現した。

兵庫県小野市にある「極楽山 浄土寺」という寺院の浄土堂と、その堂内に安置されている「阿弥陀三尊像」(共に国宝)。

 

立像の背後に造られた釣り戸である蔀戸(しとみど)から差し込んだ西日が床に反射し、その光が天井にあたり三尊像を照らす。それまでの暗姿から燦燦と輝きを放つ姿に変わっていく。

 

その光景は阿弥陀如来が菩薩を連れ、雲に乗って西方浄土から降りる「ご来迎」のように見える。とくに夏からお彼岸にかけては陽射しが強く、夕方にその光景が楽しめる。午後4時前後から一時間ほど。

詳しくは寺院に確認してください。

 

※中央の阿弥陀如来立像が5m30㎝、両脇侍の観世音菩薩像と勢至菩薩像はそれぞれ3m70㎝

 

 

 

 

写真/ 浄土寺より提供

 

#極楽山浄土寺 #兵庫県小野市 #阿弥陀三尊像 #浄土堂 #国宝指定 #西日が差す頃 #阿弥陀如来立像が輝く#来迎

 

#尾道 #尾道観光 #尾道千光寺 #尾道文化紀行 #尾道観光大使 #仏画曼荼羅アート #佛日寺 #福泉寺 #渡邉雄二 #心と体のなごみブログ #ライブインテリジェンスアカデミー

 

尾道・文化紀行  https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

光雲寺の本堂に釈迦如来と十大弟子の二尊 【霊芝山光雲寺を訪ね-Ⅴ-】

2023-01-25 20:18:50 | 歴史遺産「仏像」

過去に参拝したことがない寺院を訪れて際に必ず確認するのが本尊。寺院によってさまざまで、また宗派によって異なる場合があるので確認は欠かせない。事前に調べていく場合でもできるだけ確かめる。まして大きい寺院になると本尊の両脇に仏像が並んでいる場合も多い。その仏像の名前も知ることで本尊への興味が増す。

 

前回紹介した御寺泉涌寺も三世仏として三尊が並んでいた。シリーズで紹介している「光雲寺」の本尊は釈迦如来坐像で、その釈迦像の両脇に二体の仏像が立っていた。釈迦像に向かって右に摩訶迦葉尊者(まかかしょうそんじゃ)、左に阿難尊者(あなんそんじゃ)という仏様。本尊として祀られている釈迦如来像にはこの二尊者が脇侍として安置されている場合が多い。

 

 

摩訶迦葉尊者は釈尊の十大弟子の一人で、釈尊の入滅後は、その教えをまとめるなど実質的な後継者として存在したことは伝えられている。一方、阿難尊者は、いつも釈尊に寄り添っていたので教えをまとめるに当たって、もっとも教えを身近で聞いたということで欠かすことができない存在であったという。そういうことから釈迦如来像には、この尊者が脇を固めることになったようである。

 

何百年という時を経てきた仏像も多い。多くの人たちの崇拝の対象として今に受け継がれ、そして未来へと続いていく。手を合わせ、眺め、そして心の声で語りかけるとすべてを救い取ってくれるような気がするから不思議だ。

 

 

本尊である釈迦如来坐像

脇侍の摩訶迦葉尊者 (ピンボケですいません)

脇侍の阿難尊者

 

リポート&写真/  渡邉雄二

 

#臨済宗南禅寺派 #光雲寺 #南禅寺禅センター #本堂須弥壇 #釈迦如来坐像 #脇侍 #摩訶迦葉尊者 #阿難尊者

 

#尾道 #尾道観光 #尾道千光寺 #尾道文化紀行 #尾道観光大志 #仏画曼荼羅アート #佛日寺 #福泉寺 #渡邉雄二 #心と体のなごみブログ #ライブインテリジェンスアカデミー

 

尾道・文化紀行 https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三浦耀山、仏師への一歩 【土御門仏所 Ⅰ】

2022-08-22 14:37:59 | 歴史遺産「仏像」

 

土御門仏所(つちみかどぶっしょ)の代表である三浦耀山(みうらようざん)さん。前回紹介してから少し時間が経つが、改めて写真を通し仏師としての姿を紹介したいと思う。すべてを一度に紹介するのは少々無理があるので何回かに分けて記載していく。その第一弾が、「耀山、仏師への一歩」と題して紹介する。

 

仏師は特殊な職業のジャンルになるのだろうか。彫刻の中でも仏像を彫る専門家であり、新しい仏像を造ることはもとより、仏像を修復することも大きな仕事である。やはり一般職とはかなり違う、特殊な仕事ということになる。

手に技術を身につけたいという若い人の職人願望が増えている(数年前の大学就職アンケート調査)。その中でも将来、仏師になりたいという若い人の中で女性の増加が目立つ。芸術系大学や伝統工芸・工科大学等で仏像彫刻を学ぶ学生が増えていることから、将来「仏師」を職業にしたいと希望者が増加しても不思議ではない。現実に、随所で女性仏師の活躍を知ることが多くなった。

 

ただ、これらの職種は典型的な技術優先の分野で、プロフェッショナルとして生きていくためには莫大の時間が要する。いまの時代でいう即戦力という言葉は当てはまらない。必要な能力は時間をかけ努力を惜しまず技術を磨き高めるしかない。匠の技術を身につけるためには、昔からよく10年はかかるといわれている。その時間と環境や状況などに耐えられるかどうかが大きなカギになってくる。

 

今回、紹介する三浦耀山さんが学生時代に学んだのは、仏像制作の世界とは真逆ともいえる政治経済の分野。それも長きにわたり日本国内の私立大学文系学部における最難関に位置づけられている早稲田大学の政治経済学部を卒業。偏見に満ちた表現になるかもしれないが、なぜ、仏師の道へと進んだのかを聞きたくなる。

そのキッカケになったのは、ある一冊の本だったという。その一冊が「見仏記 (みうらじゅん氏といとうこうせつ氏共著)」だったそうである。大学卒業しサラリーマンになったが、仏像の魅力に傾倒する自分をみて、自分の道はこれしかないということで、25歳の年に一念発起し仏師の世界へ飛び込んだ。滋賀県大津市の大仏師 渡邊勢山師のもとに弟子入りした。内弟子期間を含め13年間にわたり仏師の修行を積み、2012年に独立。京都の古い町家を工房に改装し仏所を開いた。

 

2017年には「新TV見仏記」という番組でみうらじゅん氏といとうせいこうせつ氏が工房を訪ねる。三浦耀山氏FBより転載

 

古くから仏師は、仏所の名称に工房がある通名や地名を使っていたことから、耀山さんは自分の工房が上京区土御門町という地名なので、それにあやかり「土御門仏所」という名前に。京都ならではの格式のある仏所名に気が引き締まる思いだった、と開所当時を振り返った。

 

十数年前に、私が渡邊勢山師の工房を訪れた際に、何人かおられたお弟子さんの一人として活躍されていた。それが最初の出会いだった。つづく

 

リポート&写真/ 渡邊雄二・三浦耀山氏のFBより転載

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

尾道・文化紀行 https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

仁和寺の仁王門で守護神「金剛力士像」が睨みをきかせる

2021-11-16 21:27:52 | 歴史遺産「仏像」

世界文化遺産の御室仁和寺(おむろにんなじ)の境内入口に聳え立つのが「二王門」。

知恩院の「三門」、南禅寺の「山門」と並び京都の三大門の一つといわれている。

江戸時代の初期に、徳川家光の寄進により建てられたものである。

 

 

その二王門の左右には仏教の守護神「金剛力士像」が安置されている。

仁和寺、二王門の金剛力士像については作者などの詳細は不明のようだ。

建造されたのは、門の建立と同じ江戸初期と思われる。

広大な境内の穏やかな佇まいとは裏腹に、二王の形相が実に迫力に満ちている。

金剛力士像(二王像)は見てのとおり像容が上半身裸形で筋骨隆々。

二神一対で、右側の像(阿形)は左手に仏敵を退散させる武器である金剛杵(こんごうしよ)を手に

一喝するように口を開け、左側の像(吽形)は右手の指を開き、怒気を帯びて口を結んでいる。

 

 

二王像(金剛力士像)の裏側(境内から見える)には唐獅子(からじし)像が安置されている。

門の前後に像が安置されているのは珍しい。二王門の大きさのあかしなのだろうか。

少し唐獅子(獅子)についてふれると、唐獅子とは神獣である。

元は仏陀の一族を守護するインドライオンをモチーフに造られ、中国に伝わり美術的、装飾的に図案化された。

古代中国でこの世の動物達の長だと考えられた特別な霊獣の代表で、

よいこと、めでたいことの前兆である瑞兆(ずいちょう)の瑞獣とされ、美術品の意匠として勇壮な姿で描かれてきた。

 

 

近くで眺めると、420年ほど前に建造された金剛力士像は時代の風雨により損傷も見えるが、迫力はひしひしと伝わってくる。時を経ても、この形相は見事なほど美しい。次の時代にもまた変わらぬ姿で立ち続ける。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「千体・といろ」神々しい立姿 【といろ(十色)シリーズ5】

2021-08-29 11:19:32 | 歴史遺産「仏像」

 

千体から放つかすかなほほ笑

 

どの表情みても十色

 

美しくも神々しい

 

ただただ手をあわすのみ

 

A faint smile from a thousand bodies
Every look is different
Beautiful and divine
Just squeeze my hands

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする