京都 建仁寺は、お寺の中で訪ねる回数でいうとたぶん一番多いと思う。四季折々の情景や変化を楽しむのはもちろんだが、海北友松の雲龍図や風神雷神図、そして小泉淳作の天井画双龍図を見に行くためである。先日も広島から幼なじみが京都に来た折にお連れした。
惹かれる理由はやはり「龍」である。それも下間二の間(方丈)の襖に描かれた「雲龍図」。この龍は見る者を威圧する迫力がある。しかしながら美しい。襖八面に対峙する阿吽二形の双龍。海北友松の渾身の作品として生き続けている。(本物は京都国立博物館に所蔵され、建仁寺の方丈の襖絵は高精密複製画ではあるが、本物を体感でくるほど/綴プロジェクトより)
そして、拝観の最後は阿吽双龍図の天井画。108畳分の広さ迫力に圧倒される。日本画の小泉淳作氏が2年の歳月をかけて5年前に完成した、壮大な昇り龍神の姿が堪能できる。
紅に染まり、そして季節が移ろい雪明りの建仁寺もまた龍の美しさが映える。