一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

186    百千鳥山の日差しのゆるびをり  章子

2011年03月15日 | 

俳句の季語としての百千鳥とは、春になって様々な鳥のオスがメスに対する求愛のために囀ることを言う。 

 

しかし、古くは古今和歌集の「古今三鳥」として、百千鳥=ウグイス、呼子鳥=ツツドリ、稲負鳥(いなおほせどり)=セキレイという説がある。

  

「ゆるぶ」とは、「緩む」「許す」の古語で、(心が)ゆるむ・おおらか・ゆったりしている・(氷などが)融ける、(寒さが)やわらぐ、などの意味がある。

 

百千鳥のこういう歴史的背景を考えると、「ゆるびをり」の古語がぴったりであり、この句を格調高いものにしている。

 

 

 

コメント (2)
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