一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

191    外にも出よ触るるばかりに春の月 

2011年03月20日 | 

今日は、旧暦の如月の十六夜ではあるが、実際は今日が、1日遅れの満月である。

 

さて、この句の上5の「外(と)にも出(で)よ」であるが、「外」を「と」と読ませ、「に」ではなく「にも」としている。これによって「出よ」という命令形の強さを和らげている。つまり、「外に出なさい」ではなく、「ちょっとちょっと、来てごらん」という柔らかなニュアンスに変わっているのである。

 

「作者が女性」という私の先入観があるのかもしれないが、子供や夫に優しく呼びかけているように感じられる。「触るるばかりに」も適切。この句は、中村汀女の句である。

 

蛇足であるが、日本の小学生の4割が、「月が満ち欠けすること」を知らないという。

 

本日、ようやく鶯が鳴く。かなりしっかりした鳴き方だったので、もう少し前から鳴いていたのかもしれない。例年から比べると、大分遅い。

 

コメント
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