私は、新聞を取らなくなってから、もう5年経つ。更に、テレビのニュースも見ないことにしている。理由は、暗くいやな報道が多すぎるからだ。
良からぬ犯罪を報道すると、それを真似する者が必ず出る、という事実。聞いた国民のほとんどが不愉快になる、という事実を、報道機関の連中は、全く認識していない大バカ者なのである。
映画やドラマの作者も、喧嘩・殺人・不倫・怪奇など,より刺激の多い犯罪を誘発する作品が多過ぎる。自由とはいえ、実に嘆かわしいことだ。
良いニュースも真似をする。伊達直人を名乗り、連鎖的に匿名のプレゼントが日本全国で展開された。これは、良いニュースの好例だ。
さて、この句。郵便夫がジグザグな坂を、道路の右の家左の家と更にジグザグに配達している。唯それだけであるが、作者が郵便屋さんに、
「いつもありがとう、御苦労さま。今日は風が強くて大変ですね。でも、真冬の寒さを考えると、これからは大分楽でしょう。」
「そうなんですよ。これからは大分助かります」
なんていう微笑ましい会話が聞こえてくる。つまり、読んで嬉しくなる俳句なのだ。