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窯の火を覗く春泥払いつつ
穴窯の窯焚きには、沢山の手伝いがやってくる。自分の作品があるわけでもないのに、窯焚きを連絡しないと怒る人さえいる。それほど窯焚きが好きなのだから、実に有難い。
食事担当や、早朝、昼間、夕方、深夜担当の窯焚きと人によって色々だ。古い人は、15年以上やっているから、安心して任せられる。
とはいっても、仮眠して窯場に戻れば、気になるのは窯の中。温度を確認し、色見穴から中を覗く。1,200度に達すると、降りかかった灰が融けて輝いてくるのが分かる。1,300度になると、灰は土を溶かしながら流れ始める。そろそろ、火止めが近い。