一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

827  棟梁のまづ離れたる焚火かな  順子

2013年01月21日 | 

 棟梁(とうりょう)とは、建物の棟(むね)と梁(はり)のことで、建物の重要なものであることから、武士や僧侶のトップに君臨する一番えらい人のことを言った。

  この句では、たぶん大工の棟梁、つまり親方、今風に言えば○○建設の社長である。冬の建築現場で、休憩や昼の時、一斗缶などで端材をもやしての焚火は日常の光景。

 「さて、そろそろ始める時間だ」しかし、弟子達の誰も仕事にかかろうとしない。堪忍袋の緒を切らした棟梁は、しかし怒りもせず自ら仕事に向かう。ここでようやく、弟子たちは仕事に戻る。主従関係や徒弟制度が崩壊し民主的にはなったが・・・

コメント
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