一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1088  秋の暮死ぬまで生きる他はなし    照れまん

2013年11月19日 | 

 人生を春夏秋冬に分ける考え方があって、青春・朱夏・白秋・玄冬などとも言うようである。立冬が過ぎ、今日は暦の上では冬ではあるからといって、

冬の暮死ぬまで生きる他はなし

であったら、絶望感が漂って読者は淋しく感じるかもしれない。しかし、この句の「秋の暮」で私は救われた。時は白秋、まだ秋の暮なのである。それも残り4分の1の冬が残っている。80年の平均寿命からすれば、人生の冬は60才~80才で、およそ20年もあるのだ。だからこの句に、作者の楽観的な希望を感じるのは、私だけではないと思う。

 とはいっても、残された玄冬の玄は「黒」だから確かに暗い。世の中には、ぽっくり死ぬ人もいれば、苦しんで死ぬ人もいる。人間にはそれぞれの運命があって、たぶん思い通りにはいかない。

 だから、そんなことは運を天に任せて、元気なうちにやりたいことをやり尽くし、死ぬときに悔いのないようにしたい、と思う。

在りし日のモモ

コメント (2)
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