一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1158  長寿箸もて引き上ぐる粥柱   佳津

2014年02月07日 | 新年

 長寿箸は本来、奉納金などのお返しとして神社仏閣からの白木の「授与箸」のことだとか。割り箸の上等なものではあるが、勿論金額的には大したことはない。

 ところが最近は、還暦、喜寿、傘寿などのお祝いの贈答として、箸の店でも売っているという。高級なものでは、夫婦2組で数万円もざら。売る方も売る方だが、買う方も買う方である。あほらしくて話にならない、と言いたいところではあるが、それで商売が成り立ち日本経済に寄与している、と肯定的に考えるべきであろう。

 粥柱は、小正月の小豆粥(あずきがゆ)に入れる餅のこと。粥杖とも言う。そう言えば私は、母が亡くなってから小正月の小豆粥を食べていない。この句を見て急に食べたくなったが、自分で作ってみようと思う。

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