一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1144   雪はしづかにゆたかにはやし屍室   波郷

2014年02月14日 | 

(ゆきはしづかに/ゆたかに/はやし/ししつ)

 今年の元旦、ある男がこの世を去った。その数か月前、死期を悟った男は、都内のホテルで会費制のパーティーを開いた。会場には、300人余りも集まったという。彼は病状を説明し、死が間近であること、葬儀は身内だけで行うことなどを話し、世話になった親戚・友人・知人に最後の別れの挨拶をしたそうである。

彼の机の上には、波郷のこの一句を書き写した便箋が置かれていたという。

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