自衛隊の航空祭で展示されているU-125は、とても地味な飛行機です。戦闘機を撮るカメラマンは多いのですが、この機体にカメラを向ける人は少ないようです。けれども、暗くて地味な塗装の多い自衛隊機の中では、塗装がとてもきれいな機体です。特に垂直尾翼のチェッカー模様は、単なるデザインではなくて、この飛行機の重要な役割を表しています。
航空軍事用語辞典によると、以下の記述がありました。
【飛行点検隊】
航空自衛隊・国土交通省航空局の組織で、航空機を使用して地上航法支援設備・空港保安設備の保安確認を行う。自衛隊機の垂直尾翼に赤色のチェッカーバンドが入っているために、フライトチェッカーとも呼ばれる。全国に点在している、空港・基地の地上灯火設備や無線標識等の確認を行い、特に着陸進入用の設備には0.1度単位の点検を行うので、パイロットには、「正確に機体を操る技量」が要求される。
【U-125】(ゆーひゃくにじゅうご)
イギリス製ビジネスジェット機のBAe125-800を、航空自衛隊で採用した際の制式番号。飛行点検隊が運用する航法施設検査機のU-125と、赤外線画像装置や捜索レーダーなどを追加した捜索救難機のU-125Aが存在する。
航空自衛隊の「縁の下の力持ち」というところでしょうか。この機種を追いかけているファンのサイトもあるようです。とても情熱を感じます。好きな人もいるんですね。
