キマグレ競馬・備忘録

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本「歴史の鑑定人」

2022年02月09日 | Book
アメリカの文書鑑定人によるエッセイ。
著者の生い立ちから父の事業を継いで鑑定人になるまで、これまでに鑑定した古文書やモノ、出会った人々について、オークションを含め取引の状況を詳細に語っていて大変面白かった。 アメリカは歴史が浅い国だが、そのぶん歴史遺産は大切にする。 またそれをコレクションする人も多い。 公的な歴史文書はもちろんだが、個人的な手紙やメモ、伝票まで価値がありそうなものは何でも集める。商売になるので偽物も多い。それを鑑定する仕事は非常に重要だ。
 著者は、本物かどうかを見極めて値段をつける仕事を詳細に語る。 歴史上の有名人の偽物は多いので、慎重な見極めが必要。サイン一つでもその人のクセを見抜くことが必要だ。 鑑定は現物ありき。コレクションは、現物且つ本物でなくてはいけない。 そして価値を見極めること。 そのモノの来歴、裏付けが重要になる。 どんな仕事でも、知識と経験が必要だがこの世界も同じである。
因みに自分も旅行や美術館、博物館へ行くと、チケット半券を取って置いたり、関連グッズを一品買うようにしている。モノには記憶を呼び覚ます力があるので、
時間が経ってそれを見たり触ってみるとその時の記憶が蘇る。結果として自分だけの重みのあるコレクションになる。
知人の中には、チケットや記念品の写真を撮って写真の方を集めている人もいる。でもモノの写真はコレクションではない。 この本の著者が言うように、コレクションは現物ありきなのだから。

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