神が宿るところ

古社寺、磐座、不思議・パワースポット、古代史など極私的な興味の対象を見に行く

唐松山天日宮

2016-09-17 23:31:09 | 神社
唐松山天日宮(からまつさんあまつひのみや)。
場所:大仙市協和境字下台86。「唐松神社」(前項)境内にあるが、秋田県神社庁のHPでも独立した神社となっている。
元は物部氏の氏神で、社家である物部氏の邸内社であったという。現在の祭神は、饒速日命(ニギハヤヒ)、登美夜毘売命(トミヤビメ)ほか。60数代続く社家・物部氏に伝わるという「物部文書」によれば、神武天皇が大和(ヤマト)に入る以前に、物部氏の祖神である饒速日命が現・秋田・山形県境にある「鳥海山」(「鳥見山」)に降臨し、当地に居住して「天日宮」を建てた。その後、大和へ移り、長髄彦(ナガスネヒコ)の妹・登美夜毘売を妻とした。長髄彦が磐余彦尊(イワレヒコ、後の神武天皇)と戦って敗れた後、饒速日命は磐余彦尊に帰順したという。饒速日命と登美夜毘売命の子が宇摩志麻遅命(ウマシマジ)で、天皇家に仕え、物部連、穂積臣などの祖となったとされる。
さて、当神社の社殿は、延宝8年(1680年)に久保田(秋田)藩主・佐竹義処が「唐松神社」社殿を現在地に移したとき、「唐松山 光雲寺」別当社として現在地に祀ったとされる。現在の社殿は、崇敬者の寄進による玉石を使って大正3年に改築、仏教伝来以前の様式で建立したという。社殿の背後に「抱石男石」(子宝)、「玉鉾石」(結縁)、「女石」(安産)の三石を祀り、縁結びや子授けの神様として崇敬を受けている。


秋田県神社庁のHPから(唐松山天日宮)

写真1:「唐松神社」境内、社号標の前に駐車場があるが、その南側に鎮座。


写真2:社号標と鳥居


写真3:入口


写真4:社殿。池の中に玉石を多用した島(築山)があり、その上に建立されている。池の中に、というよりは、濠に囲まれているというべきか。


写真5:社殿裏


写真6:社殿の後ろの池の中にも石が祀られている。
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