八月の食いしん坊たちが押し寄せて
何でもかんでも食べていく
みんな好きこれも好きあれもこれも
好きなんだから好きなんだから
嫌いも含めてみんなみんな
白米を炊き上げるまでに
何をどうするわけでもない
見得を切ったら釜を持ち
スタートボタンを探すだけ
きっとまだどこかにそれはある
恥ずかしいのはためらうことか
内緒で温めていた夢も
見えなければ存在しない
好きなものからから手をつけるか
キスしたところで電話が鳴る
歯に衣着せる遊びに気を取られて
夏が夢に吸い取られていく
みんなが欲しがっているような
スライムとメロンの間を行く
奇妙な探究が終わらない
アクロスティック「ハナミズキ」