眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

バタフライ

2019-07-01 23:53:28 | 短い話、短い歌
 高く飛んだ。
 軽く越えられるというのは過信だったのか。早くも自分の体が引力に負けてしまうのがわかる。着地地点に見えるのは煮えたぎる大鍋だ!
 やばいぞ! 僕は必死になって足をバタバタとさせる。
「かみさま見ていてください!」
 僕の最強の抵抗を。すべては漫画の世界で習った通り。
 どんな時でも、困難を乗り越えるのは意志を貫き通した者だけだ。
 バタバタバタ! 風を蹴れ!
 強くもがけば真理だって、空気だって変えられる。
 街を越えろ! 虹を越えろ!
 ちゃんこの向こうは、きっとシントトロイデン。
 
 
大鋸屑を
ダイヤで磨く
一品に
軸を移した
虹の横綱
 
(折句「お大事に」短歌)
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泥沼地獄

2019-07-01 23:22:15 | ナノライト
置いたままにしておくと
「出しっ放しか」
と責められる
 
片づけておくと
「いちいちしまうな」
と怒られる
 
何もしないと
「見ているだけか」
と責められる
 
すすんで動くと
「余計なことをするな」
と怒られる
 
とどめても駄目
動いても駄目
 
いずれにしても
よい行いはできない
 
あなたの前では
僕は 人間失格
 
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