「何しに来たんだったかな?」
おじいさんは途方に暮れたように
立ち尽くしている
「またその内に思い出しますよ」
「いや。今思ってたとこなんだが」
おじいさんは腑に落ちないといった表情を浮かべている。
「大した用でもなかったのかも」
「おかしいな……」
おじいさんはやっぱり顔を曇らせたまま。
(わかってる)
思いついたまま結べない詩
行き場を失った言葉の断片が
いつもノートの中をさまよっている
だから、僕だって本当はわかってるんだ。
見つけることよりも
取り戻すことの方がずっと難しい
おじいさんは途方に暮れたように
立ち尽くしている
「またその内に思い出しますよ」
「いや。今思ってたとこなんだが」
おじいさんは腑に落ちないといった表情を浮かべている。
「大した用でもなかったのかも」
「おかしいな……」
おじいさんはやっぱり顔を曇らせたまま。
(わかってる)
思いついたまま結べない詩
行き場を失った言葉の断片が
いつもノートの中をさまよっている
だから、僕だって本当はわかってるんだ。
見つけることよりも
取り戻すことの方がずっと難しい