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妖刀

2009-06-09 21:36:36 | 将棋
何かしら、不思議な世界を垣間見た気分ですので、少し語る事にします。

下の図は、四間飛車VS右四間の戦いで、現在駒の損得は、殆ど無いが駒の働きと陣形の差と先手の歩切れも重なり、後手有利の形勢だと考えられます。

この後、△6七桂成り~一間竜の寄せがあり先手ピンチ。
しかし・・・・
ここから、不思議な世界を垣間見る事になる。




ここで、先手は▲2九角と放つ。
ありえない、自分だったら永久に、この手は浮かばない。
△4七歩と打たれたら、永遠に打った角は、このまま働かないで、投了図は物語るのネタにされそうな手だからである。



後手が、5筋をごちゃごちゃ数の攻めで駒を足しながら攻めて下の図になりました。
簡単に決められると思ったのか、少し攻めが単調になり、何だか妖しくなって来たような雰囲気が漂って来ました。


何だかんだと、攻めて△5九銀と打ち込み守りの金を剥しに来た所では、依然後手優勢と思える展開です。
そして、後手は、先手の仕掛けた罠に気が付かないで、セオリー通り部分的には良い手を指して迫って来ました。


そして、瞬間芸術を見ることになる。
上の図から、▲5八金△4八歩成▲5五銀△同角▲8三角成まで下図


この将棋を戦った後手は、何かパズルを見たような気分だったに違いない。
△5五角の局面は、2手スキで、受け方も難しい局面になってる。
しかし、まさか・・・
無視していた角に、ここで止めを刺されるとは、思っても居なかったのでしょう。

歴史解説者的に、後手の手の疑問を考えれば、いろいろあるでしょうが、ここは、先手の不思議な手を鑑賞しましょう。

以下、△8二歩▲7二馬△同金▲6一金△同玉▲5二銀△7一玉▲6一金まで
先手の勝ち。

△8二歩で、△4二歩なら残って居たかも知れませんが、そこは妖刀に吸い込まれてしまった様です。

将棋は、人間が指すから面白い。








Comments (2)
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