ヒロ君との「いけしお作戦」も終盤を迎えた頃、リュウ君が突然現れた。
なんでも、来週の将棋大会に久しぶりに出場する予定なので、軽くウォーミングアップが目的で「一局お願いします。」と言うことになった。
早いもので、もう中学3年生になり一所懸命取り組んでいた、サッカーの部活動も終了し15の春を迎える準備に入っているが、少し気分転換のためなら、これもまた将棋の良いところなのかもしれない。
振り駒で、先手リュウ君になり角道をお互い開けた瞬間に、リュウ君は角道をクローズさせてしまったのには少し驚いた。
こちらも角を一手動かして、相振り飛OKですよと問いかけてみたら、今度はリュウ君右銀を動かし飛車先も突いて居飛車の意思表示をするから楽しくなって、こちらもも右銀を動かして相居飛車でも良いですよとレスポンスを送って相居飛車模様になるが、右四間風な駒組みを見てリュウ君は更に陽動振り飛車で石田模様に変化してきた。
それならそれで、対石田安全運転左美濃で迎撃準備に入り、陽動振り飛車の欠点である玉の守りの進展性の差で戦う事にして、じっとしていたら持久戦になっては不利と見て石田側から動いて来て戦いが始まった。
運の良いことに、豊島七段が披露した銀交換手筋を覚えていたので、部分手筋で挑んで交換した銀を玉頭戦に活用する構想で、中盤が進んで行った。
そうはさせませんよとリュウ君は、角を引き飛車の横効きを活かし、得意の捌く将棋で手筋を連発して応戦し、こちらも位の厚みを活かす将棋で中盤の捻り合いが展開された。
攻め筋を探るリュウ君、その攻め駒を責めて応戦する。
双方とも、自分の得意のパターンを捻り出し、久しぶりに楽しい時間でした。
来週の大会の、健闘を祈ります。
アーカイブ。
2005年11月、当時入学前のリュウ君と対戦中で、初手合いは6枚落ちでした。