寝る子は育つ。いやぁ~よく寝る子だ。寝るわ寝るわでどんどん育ってしまい、困っている。我が山荘の薪ストーブ、アンコール・エヴァバーン(以下「EE」)の前の特等席をいつも確保するこの子。
米国ヴァーモント・キャスティングズ社(以下「VC」)製薪ストーブのほとんどは、トップ・ローディングを売り物にする。このEEもそうだ。トップ・ローディングとは、ストーブの天板を開けて薪を補給する仕組みを指す。それは何もVCの専売特許ではない。しかしながら世界に数多い薪ストーブ・メーカーの中で、ここまでトップ・ローディングに熱心なメーカーは珍しいのである。
ご覧のとおり天板のふたを開けて薪を入れる。慣れると点火時からその後の補給まで、ここだけで済ますことも可能だ。以前私が使っていたドイツ製のストーブは天板、側面、前面に蓋があり、薪の補給がその3か所から可能であった。このEEは天板と前面の2か所から可能である。
ただし、どう見てもEEの前面扉は、薪の燃焼中に開け閉めするような形態ではない。下の画像でご覧のとおりである。観音開きになっていて、しかも閉め方が少しややこしく、あまり俊敏な動きは出来ない。
別荘族が優雅に使う薪は長さも揃ったキレイな「絵に描いたような薪」だが、世の中の薪にはいろいろある。永住者であれば、あるいは別荘族でも、コストや使用量を考えていろいろな方法で安い薪を買うか、あるいはタダで取りに行く必要もあるだろう。長いものも混じるし、そんなバラバラなモノをいちいちチェーンソーでキレイに切りそろえるのも大変だ。しかし少々長くても、トップ・ローディングの機能があれば、上からストンと落として簡単に薪を補給することが可能となる。そうすると、なんとか長いままの薪もそのまま使いこなせるのである。しかしそれを一旦やり始めると、燃焼中はもう怖くて前面扉など開けられない。前面扉を開けると、扉にもたれた火のついた薪がポロリと外に落ちて来る可能性もある。一旦燃焼したら前面扉は使わないのが基本である。
炉内にはアンダイアンと呼ばれる2本のバーが立っている。これは前面ガラスに薪が倒れて来ないよう、また炉内クッキングの準備をする時に外に薪がこぼれ出さないように、付けられたものだ。
安全なトップ・ローディングに慣れるとそれ以外は不要となり、右側面にもはや扉はない。あるのは空気取入口の調節レバーのみ。
左側面も同様だ。あるのはダンパーの開閉レバーだけである。前面扉はすでに説明したようなデザインであり燃焼中は開閉しないので、薪の補給時に使うのは天板の扉のみになるのである。
EEだけでなくVCのストーブの多くが、ウォーミング・シェルフ(ストーブ本体の両袖に突き出した網棚)をオプションとして備えているのも、こうした背景があってのこと、それなりに理由があってのことなのだ。ストーブの天板の上には鍋、スティーマー、ケトル等が載せられていることが多い。ところが薪の補給をVCのストーブでは基本的に天板の蓋を開け閉めして行う。そうであるとするとこのシェルフはオプションと言うよりは必需品で、天板の蓋を開ける際に、その上に載せられた鍋、スティーマー、ヤカン等をちょっと横へずらせておくためにも必要なのである。だからストーブ本体購入当初からシェルフも取りつけておいた方が良い。もちろん薪の補給時だけでなく、天板の真上に鍋などを置いておいては料理や湯が煮えたぎってしまいそうな時にも、かなり便利に使えるものだ。
さらにオプションでシェルフから突きだすミトンラックがある。これが便利だ。濡れた手袋、タオル、ふきん等をストーブのすぐそば数cmのところで乾かすことが出来る。VCはなかなか商売上手なのである。決して悪い意味で言っているのではない。「買う価値がある」とユーザーが思えば、そのユーザーが買うだけの話だから。
炉内の燃焼状態が巡航速度のような状態に達した時、こんな感じになる。燃焼中、炉内手前に風の流れを作り、前面ガラスを自動的にクリーンにする驚くべき機能がEEにはある。のんびり屋の私は、個人的には、3台目の薪ストーブにして初めて経験した機能だ。だから我が山荘ではストーブ前面ガラスを磨くということをする必要がない。
ナラの薪。木目がキレイなので家具にでもしたい感じだ。燃やすのがもったいない。
点火して火をどんどん大きくして炉内を暖め、やがて一定の時間が経ち空気取入口とダンパーを調整して行くと、ビタッ!とこのあたりの温度(250度近辺)に落ち着かせることも可能だ。あまりにお利口で驚くVCのEE。
寝る子は育つ。いつまでも寝ているデカイ子。温かいよぉ~、眠いよぉ~。
米国ヴァーモント・キャスティングズ社(以下「VC」)製薪ストーブのほとんどは、トップ・ローディングを売り物にする。このEEもそうだ。トップ・ローディングとは、ストーブの天板を開けて薪を補給する仕組みを指す。それは何もVCの専売特許ではない。しかしながら世界に数多い薪ストーブ・メーカーの中で、ここまでトップ・ローディングに熱心なメーカーは珍しいのである。
ご覧のとおり天板のふたを開けて薪を入れる。慣れると点火時からその後の補給まで、ここだけで済ますことも可能だ。以前私が使っていたドイツ製のストーブは天板、側面、前面に蓋があり、薪の補給がその3か所から可能であった。このEEは天板と前面の2か所から可能である。
ただし、どう見てもEEの前面扉は、薪の燃焼中に開け閉めするような形態ではない。下の画像でご覧のとおりである。観音開きになっていて、しかも閉め方が少しややこしく、あまり俊敏な動きは出来ない。
別荘族が優雅に使う薪は長さも揃ったキレイな「絵に描いたような薪」だが、世の中の薪にはいろいろある。永住者であれば、あるいは別荘族でも、コストや使用量を考えていろいろな方法で安い薪を買うか、あるいはタダで取りに行く必要もあるだろう。長いものも混じるし、そんなバラバラなモノをいちいちチェーンソーでキレイに切りそろえるのも大変だ。しかし少々長くても、トップ・ローディングの機能があれば、上からストンと落として簡単に薪を補給することが可能となる。そうすると、なんとか長いままの薪もそのまま使いこなせるのである。しかしそれを一旦やり始めると、燃焼中はもう怖くて前面扉など開けられない。前面扉を開けると、扉にもたれた火のついた薪がポロリと外に落ちて来る可能性もある。一旦燃焼したら前面扉は使わないのが基本である。
炉内にはアンダイアンと呼ばれる2本のバーが立っている。これは前面ガラスに薪が倒れて来ないよう、また炉内クッキングの準備をする時に外に薪がこぼれ出さないように、付けられたものだ。
安全なトップ・ローディングに慣れるとそれ以外は不要となり、右側面にもはや扉はない。あるのは空気取入口の調節レバーのみ。
左側面も同様だ。あるのはダンパーの開閉レバーだけである。前面扉はすでに説明したようなデザインであり燃焼中は開閉しないので、薪の補給時に使うのは天板の扉のみになるのである。
EEだけでなくVCのストーブの多くが、ウォーミング・シェルフ(ストーブ本体の両袖に突き出した網棚)をオプションとして備えているのも、こうした背景があってのこと、それなりに理由があってのことなのだ。ストーブの天板の上には鍋、スティーマー、ケトル等が載せられていることが多い。ところが薪の補給をVCのストーブでは基本的に天板の蓋を開け閉めして行う。そうであるとするとこのシェルフはオプションと言うよりは必需品で、天板の蓋を開ける際に、その上に載せられた鍋、スティーマー、ヤカン等をちょっと横へずらせておくためにも必要なのである。だからストーブ本体購入当初からシェルフも取りつけておいた方が良い。もちろん薪の補給時だけでなく、天板の真上に鍋などを置いておいては料理や湯が煮えたぎってしまいそうな時にも、かなり便利に使えるものだ。
さらにオプションでシェルフから突きだすミトンラックがある。これが便利だ。濡れた手袋、タオル、ふきん等をストーブのすぐそば数cmのところで乾かすことが出来る。VCはなかなか商売上手なのである。決して悪い意味で言っているのではない。「買う価値がある」とユーザーが思えば、そのユーザーが買うだけの話だから。
炉内の燃焼状態が巡航速度のような状態に達した時、こんな感じになる。燃焼中、炉内手前に風の流れを作り、前面ガラスを自動的にクリーンにする驚くべき機能がEEにはある。のんびり屋の私は、個人的には、3台目の薪ストーブにして初めて経験した機能だ。だから我が山荘ではストーブ前面ガラスを磨くということをする必要がない。
ナラの薪。木目がキレイなので家具にでもしたい感じだ。燃やすのがもったいない。
点火して火をどんどん大きくして炉内を暖め、やがて一定の時間が経ち空気取入口とダンパーを調整して行くと、ビタッ!とこのあたりの温度(250度近辺)に落ち着かせることも可能だ。あまりにお利口で驚くVCのEE。
寝る子は育つ。いつまでも寝ているデカイ子。温かいよぉ~、眠いよぉ~。