
(画像は八ヶ岳西麓のモミジ)
ログ・ハウスからはいろいろと教えられることが多かった。前回書いた輸入部材もそうだが、木について学ぶことが多かった。学ぶというよりも、ログ・ハウスを所有したことで、木について強い関心を持つようになったと言うべきか。
そのログ・ハウスはダグラス・ファーで出来ていたが、ほかにもウェスタン・レッド・シダーやスプルース、あるいはパインで出来たログ・ハウスもあった。国産のスギやヒノキで作ったものもあった。それぞれに特性があって木目、重さ、クセ、硬さ、腐りやすさなどが皆違うのである。
家具や室内材の種類にうるさくなった。オーク材(国産ならナラに近い)が大好きになった。木目がキレイで、硬いしっかりした木である。
ご存知の方も多いだろうが、丸太は乾燥すると縮む。長さはほとんど変わらない。径が細くなるのだ。細くなろうとして、パンッと縦に割れることが多い。丸太が細くなると、丸太を横倒しにして積んだログ・ハウスの壁は、その高さを失って行く。3mの高さに積んだ壁も20cmくらい低くなることがある。すると、建物に微妙な変化が現れる。窓やドアの開閉に問題が出る。1階の床から2階の床に至る階段はもっと大変なことになる。ログ・ハウスのビルダー達はそんなことは先刻承知で、その変化を事前に予想してログ・ハウスを建て、後でいろいろ調整をするのである。
そうした変化をいろいろ見ながら、当時の私は建物づくりの面白さを強く実感していた。塗料を塗りなおしたり、丸太の収縮で出来た隙間にパテを詰めて虫の侵入を防いだりした。ログ・ハウスの室内は薪ストーブの火でなんともまったりと暖まるものである。あれはなかなかコンクリートでは出せないものだ。
中央道の豊科ICで降りて一般道をトコトコ小一時間走って、ログ・ハウスのある麻績村の聖高原まで通うことが続いたが、そのうち中央道が伸びて麻績ICが出来てかなり便利になった。ますますログ・ハウスに通いつめることになったのである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます