
相模湖町寸沢嵐に購入した土地は50坪弱。相模湖まで行ったわりには、たいして広くはない。下水はなく、浄化槽を設置するようなところだった。畑を住宅地に変えただけのところで、そこに7区画の土地が誕生し、分譲された。ここもまた建築条件付きの土地だった。
この物件を紹介してくれた不動産業者はかなりマナーの悪い会社だった。なにをするについても、いい加減なのだ。その不動産業者との協同作業で、ローンを借り、土地を買い、そこに家を建てるのは、がっかりさせられたりムカムカしたりと、相当ストレスがたまることだった。
そもそもバブル経済崩壊後不動産価格が激しく下がり続ける中、家を売り、新たに土地を買い、家を建てるというのは非常に難しい作業である。まず自分の持ち家を売らねばならない。これがなかなか思いどおりに行かない。思い通りの価格で売れないのである。一方ローンの残債があるので、売りの希望価格をやたらと下げるわけに行かない。
もしなんとか売れたとしても、下げ相場の中で家を買ってくれた稀少な人を待たせるわけには行かない。家をすぐ明け渡す必要がある。
しかしその時点で自分の新しい家はまだないのである。今度は大慌てで土地を手配し、そこに家を建てねばならない。借家を一時的に手配せねばならない場合が多く、我が家の場合もそうだった。しかもウチには犬がいたが、犬を屋内で飼うことを許してくれる家主は少ないのである。屋内で一緒に寝起きして来た愛犬を突然外飼いにするのは、彼(愛犬)にとって大変残酷なことで、とても私には出来ない。
またローン残債があるのに、無理して前の家を安く売却しているので、次の土地、家を手配するにあたり、ファイナンスがかなりきつい。値下がりする不動産に抵当権を設定し金を貸す、ということに、銀行はかなり慎重な態度をとり始めていたので、なかなか十分な金額を借りることが出来ないのである。
まあ、それでもなんとかなった。なんてことはない在来構法の建坪35坪ほどの4LDKの家が完成した。東京までの通勤はちょっと大変だったが、大型犬も飼い始め、周囲の環境に恵まれた生活をエンジョイ出来るようになったのである。
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