中小企業診断士には、いろいろな活動がある。診断士は法律上の独占業務がない。従っていろいろな人とネットワークを作ったり、マーケティングしたりして仕事を作っていかないと食っていけない。その辺がほかの仕業と異なる点だ。
滑動の一つは研究会だ。東京協会だけでも五十以上も研究会がある。私は人財開発研究会と建設業経営研究会に所属して活動している。以前は、企業内診断士活性化懇話会とか、BCP/CSR研究会とか入っていたが、今が二つだけだ。人財研は代表幹事、建設研は会計監査が役割だ。
新型コロナの影響が大きく、人財研は、3月、4月と連続して中止になっているため、5月はZOOMで実施することに決めた。一方、建設研は、総会の事前作業で、会計監査がある。例年は都心に出て打ち合わせをしているが、今年は、私からZOOMでやりませんかとお誘いした。先方、ZOOMは初めて使うそうだ。私から簡単な教育をして、さっそく監査開始。
伝票が揃っているかチェック、会計報告とのチェックをして、承認。印鑑はさすがにまだオンラインにはしていないため、ハンコを押し、郵送することで、監査は終了。ZOOMは便利だな。
ハンコのためだけに出社するのか、とテレビなどで話題になっていた。気になったため、デジタルでハンコ、作れないか探してみた。ネットで検索すると、簡単に無料でデジタルハンコが作れた。もっとも効力は普通の認め程度だそうだが。ただの認めなら、これで十分だ。使ったのは、Web認印、これ個人利用はOKだが、商業利用は不可となっている。
話は飛ぶが、一昨年母が死亡したときに、斎場で打ち合わせをした。その時にハンコが必要だと。この時は、北アルプスの立山三山に登った帰り、富山で新幹線に乗って埼玉に帰宅しようとしたときに、連絡があったため、登山の服装のまま、老人ホーム、そして斎場と打ち合わせした。当然ハンコなど持っていない。何とかならないかと言っても、どうしてもハンコが必要という。
しょうがないので、ネットでハンコを作ってくれるお店を金沢市内で探して、タクシーでお店を訪問し、1時間で作って貰って、事なきを得た。かように、まだ日本はハンコ社会である。
ZOOMといい、デジタルハンコと言い、新型コロナも、非効率な、日本の慣習を変える動きになってると感じる。