三橋貴明氏のブログから。国債の暴落が話題になっている。先週日曜日のテレビで財務副大臣が言っていた。私も見たが、ちょっと見は、不安に聞こえる。『国債残高がまもなく家計の純資産を上回る』というもの。もう国債が売れなくなるのか、という感じで財務危機のようだ。
しかし、よく考えると、国債は(資産ー負債=純資産のうちの)負債だけ、つまり、BSで反対にある資産をカウントしていない。逆に家計は、純資産(資産ー負債=純資産)でこちらは負債も入れてカウントしている。また、経済主体は、家計以外に企業というものもある。これらはアウトカウントだ。実にいい加減で、財務危機を作り出そうとしているが読み取れる。
もう一つ、『家計の貯蓄が今、頭打ちになっている』というもの。これもやや不安になる話だ。バブル崩壊後、家計の貯蓄が何と500兆円も増えている。2倍だ。この増加は、国債発行分に相当する。家計の貯金が頭打ちなのはなぜか、それは企業の貯蓄が増えているからと三橋氏は言う。
日本には、金はある。しかし、国債発行分が、家計・企業に資産として張り付いてしまっている。これが日本の最大の問題なのである。家計が企業が、オカネを使う気持ちにならないといけない。そのためには、ほどほどのインフレにして、金を使う方がトクと思う政策を打たないといけない。増税すれば、お金は使わなくなる。
国会中継を聞いていると、財務省や日銀は、このデフレの世の中で、デフレでいい、インフはいやだ、と考えているようだ。これじゃ、日本はよくならないね。