これほどの規模だとは思わなかった。
TBSの「4月改編」である。
何しろ、ゴールデンタイムの“改編率”が70%を超えているのだ。
ゴールデン帯71.4%。プライムタイム60.7%。全日帯46.8%。総入れ替えはオーバーだが、TBSの番組表だけ様変わりするような大きな改編であることは確かだ。
大きいのは、やはり平日夕方5時50分から7時50分までの大型ニュース番組「総力報道!THE NEWS」。
そして、午前11時から午後2時55分までの「ひるおび!」。さらに午後4時53分から5時50分までの「サカスさん」もある。
長時間の情報番組と報道番組が一日中流れる感じだが、注目すべきは、これらが<生放送>ということだ。
半世紀前の、テレビ草創期には、番組のほとんどが生放送だった。VTRがまだ日本に導入されていないのだから当然。まるでその頃を思わせるほどの改編なのだ。
この辺りに関して、3月5日付けの『日刊ゲンダイ』で、次のようなコメントをさせていただいた。
スタジオでの生放送が大幅に増えているのは、“コストダウンを意図した結果”という印象を受けます。生放送はテレビの特性でもあるので、面白いモノが出来る可能性もあります。
しかし、その一方で、じっくり時間をかけて作り込むような骨太な番組が少ないのは物足りない。腰を据えたドキュメンタリーが少ないのは残念な気がします。
せっかく新しい報道番組も作ったのに、これでは薄っぺらいイメージを与えてしまう。
TBSが視聴率を取るためには、突発的な事件や事故が起こるのを待つしかないかもしれません。
「TBSのチェンジ」、出来れば成功して欲しいと思う。名門復活なるか、引き続き注目だ。