NHKが「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3を放送している。
何かと自粛ムードの世の中で、これは結構贅沢な番組だ。
まずミステリー作家にオリジナル作品を執筆してもらいドラマ化。その前半が問題編、後半が解決編だ。
ドラマの前後や途中には探偵X(竹中直人)とOLの蘭子(長澤まさみ)が登場し、番組全体の案内役を務めている。
先週は北村薫原作「ビスケット」。
大学の外国人教師にしてミステリー作家の男が撲殺される。怪しいのは同僚の教授たちだ。
事件の鍵となるのは被害者が遺した「ダイイング・メッセージ」で、手のひらの形が犯人を示していた。
事件を解決するのは北村作品「冬のオペラ」の名コンビ、探偵の巫(かんなぎ)弓彦(山口祐一郎)とミステリー作家・姫宮あゆみ(水野美紀)だ。
2時間ドラマでもいけそうな配役で、これまた贅沢感がある。
実はこの番組、ケータイとの連動がウリの一つ。
小説の問題編を事前に配信し、受信者は犯人を推理して投票。
番組の中で投票者数(先週は約6600人)や犯人予測の分布を発表したりするのだ。
こういう今どきの仕掛けで目新しさを狙う気持ちはわかる。
しかし正直言って、投票に参加していない大多数の視聴者にとっては知りたい情報でもなく、うるさいだけだ。
まずはテレビの前の視聴者を楽しませることに集中してもらいたい。