碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

今週の「読んで、書評を書いた本」 2013.03.11

2013年03月11日 | 書評した本たち

好きな本が文庫になった時は、単行本を持っていても、入手して
みます。

ちょっと新鮮な気分で読み返せることと、やはり「解説」の存在
が大きい。

その本が出た当時とも、また違った評価や見方が、読んでいて
面白いからだ。

ところが、植草甚一『ぼくは散歩と雑学がすき』(ちくま文庫)には、その解説がない。

たとえば津野海太郎さんとか、高平哲郎さんとかの解説が付いて
いたら読みたかったけど、まあ、仕方ないです。

逆に、1970年の晶文社版が、小さなサイズで“復刻”された
と思えばいい。

この文庫、カバーデザインは、ちゃんと平野甲賀さんだしね。

元祖“サブカルチャーの教科書”です。




今週の「読んで、書評を書いた本」は、以下の通り。

佐川光晴『山あり愛あり』 双葉社

井上荒野 『それを愛と間違えるから』 中央公論新社

宇都宮聡、川崎悟司 『日本の絶滅古生物図鑑』 築地書館

藤田弘基 『蒸気機関車百景』 平凡社

* 上記の本の書評は、
  発売中の『週刊新潮』(3月14日花見月増大号)
  Bookworm欄に掲載されています。