碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

セリフの銃弾が飛び交った、フジテレビ「最高の離婚」

2013年03月27日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、先日最終回を迎えたフジテレビ「最高の離婚」について書きました。


「最高の離婚」
「本音」のセリフが銃弾となって飛び交っていた

今期連ドラで最も視聴率を稼いだのはTBSの「とんび」だ。しかし、NHKの二番煎じをぬけぬけと出す臆面のなさと、ベタな家族愛の大売り出しに、やや辟易(へきえき)。初期段階で離脱した。

逆に「どうするんだ」「どうなるんだ」とつい最終回まで見続けてしまったのがフジテレビ「最高の離婚」だ。互いに不満や不安を抱えていた2組の夫婦、瑛太&尾野真千子、綾野剛&真木よう子の物語。大事件が起きるわけではない。しかも最終的には「雨降って地固まる」的な着地だったにも関わらず、見る側は大いに楽しんだ。

何より彼らのセリフの応酬が素晴らしい。瑛太が「結婚は、3Dです。3D。打算、妥協、惰性。そんなもんです」とボヤけば、尾野も「(男が子供だから)妻って結局、鬼嫁になるか、泣く嫁になるのかの二択しかないのよ」と憤る。

他にもこのドラマでは、夫や妻が互いに「言いたくても言えない」「言いたくても言わない」「できれば言わずに済ませたい」本音が、セリフの銃弾となって飛び交っていた。脚本は「それでも、生きてゆく」(フジ)の坂元裕二である。

どちらも、結婚せず恋人のままでいたほうがいいタイプのカップルだが、最後は「結婚も悪くないじゃん」と思わせるあたりは、旬の役者4人の相乗効果だ。続編があってもおかしくない。

(日刊ゲンダイ 2013.03.26)


卒業、おめでとう!

2013年03月27日 | 大学

昨日(26日)は、上智大学の卒業式。

キャンパスに沿った四谷の土手には桜も満開で、いかにも卒業式という1日でした。




国際フォーラムで全体の式を行った後、学生たちはキャッパスに戻り、各学科に分かれて、卒業証書を手渡すことになります。

私は、新聞学科の卒業生全員の名前を、ひとりずつ読み上げたのですが、ゼミの学生ではなくても、授業や日常活動を通じて馴染んだ名前がたくさんあり、「そうか、卒業なんだなあ」と、あらためて顔を見たりしました。

ましてやゼミ生たちとは、2年次にゼミに参加してきてからの3年間のつき合いがありますから、名前を呼ぶ時も感慨深いものがありました。


夕方からは、謝恩会。

毎年、卒業生たちが、私たち教員を招く形で開催されます。

女子学生たちは、昼間の袴姿から一変し、それぞれ洋装のキレイなお嬢さんになって再登場。

かなり華やかな会となっていました。




みんな、今週いっぱいは大学生で、週明けの月曜、4月1日からは社会人です。

地方の企業や、地方への配属が決まっている者は、明日には出発というパターンが多く、仲間たちとのしばしの別れを惜しんでいました。


まずは、みんな元気で。

そして、時にはキャンパスに立ち寄ってほしい。

私をはじめ、先生たちは、いつもあの場所にいます。


卒業、おめでとう!