碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

放送批評懇談会シンポジウム、明日(21日)開催

2013年03月20日 | テレビ・ラジオ・メディア

<日 時> 2013年3月21日(木曜日)13:00~17:00

<会 場> 海運クラブ 2階ホール (東京都千代田区平河町)

<主 催> NPO法人放送批評懇談会

<対 象> 民放、NHK。番組制作会社。企業のメディア担当者。通信事業者。衛星放送事業者。ケーブルTV。インターネット関連会社。広告会社。新聞社、出版社。官公庁。自治体。各種権利団体。大学・研究者ほか。


放送批評懇談会シンポジウム2013
ローカルパワーの創り方


【基調講演】
デジタル時代の放送哲学
~ローカリズムとデジタルヒューマニズム~


テレビマンユニオン会長 
ゼネラルディレクター 取締役
重延 浩

【特別講演】
ローカルパワーを応援!
~全国47都道府県芸人移住プロジェクト~


よしもとクリエイティブエージェンシー
代表取締役副社長
泉 正隆


【プレゼンテーション】
ローカルパワーで挑む新ビジネス


テレビドキュメンタリーの劇場展開
東海テレビ放送プロデューサー
阿武野勝彦

デジタルサイネージで新たな収入構築
北陸朝日放送コンテンツ企画部
伊藤祐介

ローカル発のVOD事業をリードする
北海道テレビ放送取締役
上杉一紀

地場産業と歩む放送局
MBC開発代表取締役社長
陶山賢治

独立局コンテンツの“創意工夫”
テレビ神奈川編成局長
関 佳史

司会/碓井広義 上智大学教授


異色のホームドラマだった「おトメさん」

2013年03月20日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週は、テレビ朝日の連ドラ「おトメさん」について書きました。


おトメさん
古くて新しい!? 
異色のホームドラマだった

連続ドラマが次々と最終回を迎えている。テレビ朝日「おトメさん」も先週がラスト。思えば、ホームドラマとしては異色の1本だった。

その理由は3つある。まず嫁と姑(ネットではトメ)という昔ながらの題材に新たな切り口を持ち込んだことだ。「強者である姑と泣かされる嫁」というパターンを壊し、姑(黒木瞳)が嫁(相武紗季)に戦々恐々とする。

次にホームドラマでありながら、結構ハラハラさせるサスペンス仕立てになっていたこと。元キャバクラ嬢という嫁の正体がつかめなかったり、姑が抱えている秘密が明かされなかったり。その上、ある男の失踪事件や立てこもり事件まで展開されたのだ。

そして3つ目は2人の女優のチャレンジである。どんな役もどこかキレイゴトに見える黒木が、罵倒され、いじめられる姑になりきり、ひたすら明るく元気なイメージの相武が、かなりハラのすわった嫁を好演した。

特に最終回での本音のぶつけ合いは圧巻だった。「何なの!この家を無茶苦茶にして」と黒木が吠えれば、相武も「だったら、やり直せばいいじゃない!」と応戦。家族が本音を言い合うことで、一度壊れた家庭を再生していく道が見えてきた。

最終回の視聴率13.6%。平均11.5%という数字も今期では上位となる。ホームドラマという古い器も使い方次第なのだ。

(日刊ゲンダイ 2013.03.19)

【気まぐれ写真館】 サクラサク

2013年03月20日 | 気まぐれ写真館