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検証参院選 共産党比例601万票② 地方での力関係も前進 高知・沖縄で第2党

2016-08-03 14:03:02 | 参議院選挙(2016年)
検証参院選 共産党比例601万票② 地方での力関係も前進 高知・沖縄で第2党

7月の参院選で日本共産党が獲得した比例601万6195票(得票率10・74%)は、地方での政党間の力関係も大きく変えました。
 高知、沖縄両県で日本共産党は新たに、比例選挙で自民党に次ぐ県内第2党となりました。

反自民の受け皿
高知県では比例投票率が全国最低となり、日本共産党は前回2013年参院選より2580票減となりましたが、得票率は16・5%から17・4%へ前進させました。前回比例第2党だった公明党は1万2561票減、得票率は2・6ポイント減の15・8%で第4党になりました。公明党の比例得票減の割合は高知県がトップです。日本共産党が第2党に躍進したことについて地元紙は「投票日の出口調査では、無党派層の投票先は自民と拮抗(きっこう)。反自民票の受け皿になったようだ」(高知新聞7月12日付)と分析しています。
1人区の選挙区で島尻安伊子沖縄担当相が落選し、自民党が衆院も合わせ選挙区選出議員がゼロになった沖縄県では、比例でも大きな変化がおきました。日本共産党の得票は前回比3万8715票増、得票率は6・2ポイント増の9万61票(15・64%)と過去最高を記録。前回の比例第4党から、公明党をしのいで自民党に次ぐ力関係を築きました。県内41市町村のうち11市町村で15%以上の得票率を確保しました。米軍新基地建設に反対する「オール沖縄」の民意が党躍進でも強く示された形です。
岩手県での日本共産党の比例票は6万6616票(得票率11・24%)。国政選挙での得票率では過去最高となり、自民党、民進党に次いで第3党です。長野県も13万5115票(同12・6%)を獲得し、前回に続き第3党となっています。


【日本共産党の参院比例得票率が15%以上の市区町村】
都道府県自治体名得票率
北海道札幌市東区15.06
小樽市16.51
上砂川町17.26
乙部町15.81
広尾町17.77
岩手九戸村15.7
宮城塩釜市15.93
東京新宿区15.03
文京区15.86
中野区15.1
北区16.95
荒川区15.86
板橋区15.65
日野市15.07
東村山市16.38
国立市15.86
狛江市16.43
東大和市15.44
清瀬市19.08
東久留米市17.22
武蔵村山市15.37
多摩市16.12
大島町17.66
埼玉さいたま市緑区16.06
所沢市15.58
飯能市17.18
上尾市15.02
蕨市16.62
新座市16.74
ふじみ野市16.41
三芳町15.79
皆野町16.48
長瀞町15.69
寄居町15.22
茨城取手市15.44
神奈川川崎市川崎区15.81
千葉千葉市花見川区15.15
長野南牧村15.04
下諏訪町15.39
原村16.8
箕輪町16.43
中川村17.38
高森村16.13
阿智村15.45
喬木村15.46
南木曽町15.82
池田町16.4
大阪大阪市此花区16.63
大阪市大正区16.1
大阪市西淀川区16.85
京都京都市北区23.97
京都市上京区22.9
京都市左京区24.14
京都市中京区20.92
京都市東山区19.39
京都市下京区18.73
京都市南区20.84
京都市右京区21.6
京都市伏見区18.1
京都市山科区18.92
京都市西京区17.94
福知山市15.5
綾部市18.89
宇治市18.62
宮津市15.72
亀岡市16.95
城陽市16.99
向日市20.07
長岡京市16.96
八幡市15.7
京丹後市16.65
南丹市18.22
大山崎町18.33
南山城村15.09
京丹波町18.66
伊根町19.17
高知高知市20.62
安芸市18.89
南国市18.33
土佐市15.74
須崎市18.1
四万十市16.42
香美市19.47
奈半利町15.34
田野町23.63
芸西村18.86
本山町17.17
いの町15.79
佐川町17.97
日高村15.25
四万十町15.64
福岡北九州市若松区17.24
北九州市戸畑区16.68
水巻町15.88
沖縄那覇市19.48
浦添市16.4
糸満市18.49
豊見城市21.87
南城市17.69
大宣味村23.28
西原町15.05
与那原町16.45
南風原町18.24
渡名喜村23.04
八重瀬町19.45


複数区も伸ばす
1人区以外の複数区でも、日本共産党は比例票を前進させました。
選挙区選挙で山添拓氏の当選を勝ち取った東京都で日本共産党は、比例票を前回から11万39票上積みし88万2539票(得票率14・21%)で比例第3党に。選挙区票を約21万票上回っており、「比例の大波」をつくるなかで選挙区当選を果たしたことを示しています。
京都府では選挙区で議席を獲得できませんでしたが、比例では19万4503票(得票率18・5%)を獲得し、前回から1万2108票、得票率は1・3ポイントそれぞれ伸ばしました。府全体の比例得票・率でみると日本共産党は第3党ですが、京都市内では民進党を上回って第2党を維持。京都新聞の出口調査(7月11日付)によると、無党派層の比例投票先は日本共産党が24・1%でトップ。民進党22・3%、自民党21・4%、おおさか維新の会12・8%、公明党4・8%という結果でした。
三つの政令市がある神奈川県でも日本共産党は、比例票を前回比10万8352票増、得票率2・3ポイント増の50万8913票(得票率12・5%)へ前進させ、公明党を抜いて比例第3党になりました。横浜、川崎両政令市でも第3党です。
そのほか、複数区で前回より比例票を伸ばした道県の得票数比をみると、北海道110・1%、茨城146・9%、埼玉127・8%、千葉128・7%、静岡144・9%、愛知118・2%、兵庫111・0%、広島117・1%、福岡127・3%となっています。
日本共産党が比例得票率で掲げた「15%以上」の目標で、全国の1896自治体をみると、20政令市区、6特別区、41市、38町村の計105自治体で達成しています。(別表)(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2016年8月1日付掲載


躍進したとはいえ、「比例得票850万票はまだまだ先だ」という声がありますが、目標とした得票率15%を超過達成した市区町村がこれだけあるのを見ると励まされますね。
コメント
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