はやぶさ2 カプセル回収班 豪での活動報告 着地点の予測精度誤差200メートル
小惑星リュウグウの物質を地球に持ち帰ることに成功した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機はやぶさ2。カプセル回収班のメンバーが着陸地のオーストラリアでの活動を報告しました。周到な準備の末に誤差200メートルという高い精度で着地点を予測できた一方、火薬を使った装置の未作動を思わせる状況にヒヤリとする場面があったことを明かしました。
(中村秀生)
昨年12月6日未明。総勢84人の回収班メンバーは、光学観測や方向探索などを分担し、地球大気圏に突入した着陸カプセルが火球となり発光しながら降下するのを待ち構えました。
前日からの強風や雲で火球の観測が心配されるなか、大気圏突入の約30分前に空が晴れて風も弱まり、絶好の条件に。午前2時30分ごろ、光学観測係は火球を視界にとらえて軌道を把握。火球が消滅する直前まで望遠追尾システムで追跡することにも成功しました。
カプセルからの電波信号を受信するアンテナの設置作業を炎天下で行いました(JAXA提供)
電波使い探索
方向探索係は、150×100キロメートルの着陸予想エリアを囲むように設置した五つの方向探査局で、パラシュートを開いて降下するカプセルからの電波信号を受信。三角測量の原理と風データから着地点を予測しました。その誤差は計画値(3キロメートル)よりはるかに高精度の200メートルでした。
カプセルからの信号の受信失敗に備えていた別の方向探索チームも、4カ所に配備した船舶用レーダーによる追尾に成功しました。
着陸予想地点へと飛び立った探索用ヘリコプターも、方向探査装置で信号を捕捉。上空からカプセルを目視で確認しました。
カプセル回収作業の様子(JAXA提供)
パラシュート分離も正常作動
それを受け、輸送用ヘリで現場に向かったのはカプセル係です。カプセルは着地後、火薬を使ってパラシュートを本体から分離します。そのためカプセル係は、まず安全化処理を行います。ところが到着してみると、パラシュートはカプセル本体の真横に。分離装置は不発か―。“不測の事態”が頭をよぎりましたが確認の結果、分離装置は正常に作動していたことが判明し、一安心となりました。
一方、カプセルが見つからない場合に備えていたドローン係。着陸予想の連絡を受けて離陸し、2キロメートル四方を約2500枚空撮しました。画像認識プログラムで解析し、米粒のように写ったカプセルを短時間で確認することに成功しました。
酷暑に負けず
現地は真夏。昼間の気温47度の酷暑や明け方の寒さ、ハエやガの襲来といった自然環境に悩まされました。コロナ禍の制約のもと、準備作業や訓練を入念に行いました。
大気圏突入からわずか11時間で現地本部にカプセルを届けることに成功。回収班メンバーも「非常に驚きだった」と振り返るほど、完壁な作業でした。
「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年1月22日付掲載
はやぶさ2が地球に無事帰還して、「リュウグウ」で採取した物質を格納したカプセルを放出して、新たな小惑星探査に旅立ったことでも賞賛にあたいすることですが…
そのカプセルの回収もお見事でした。
地上に落下してわずか4時間余りで見つけたってこと。
現地本部にカプセルを届けられたのは、大気圏突入からわずか11時間。
あまりにも完璧すぎるってこの事ですね。
小惑星リュウグウの物質を地球に持ち帰ることに成功した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機はやぶさ2。カプセル回収班のメンバーが着陸地のオーストラリアでの活動を報告しました。周到な準備の末に誤差200メートルという高い精度で着地点を予測できた一方、火薬を使った装置の未作動を思わせる状況にヒヤリとする場面があったことを明かしました。
(中村秀生)
昨年12月6日未明。総勢84人の回収班メンバーは、光学観測や方向探索などを分担し、地球大気圏に突入した着陸カプセルが火球となり発光しながら降下するのを待ち構えました。
前日からの強風や雲で火球の観測が心配されるなか、大気圏突入の約30分前に空が晴れて風も弱まり、絶好の条件に。午前2時30分ごろ、光学観測係は火球を視界にとらえて軌道を把握。火球が消滅する直前まで望遠追尾システムで追跡することにも成功しました。
カプセルからの電波信号を受信するアンテナの設置作業を炎天下で行いました(JAXA提供)
電波使い探索
方向探索係は、150×100キロメートルの着陸予想エリアを囲むように設置した五つの方向探査局で、パラシュートを開いて降下するカプセルからの電波信号を受信。三角測量の原理と風データから着地点を予測しました。その誤差は計画値(3キロメートル)よりはるかに高精度の200メートルでした。
カプセルからの信号の受信失敗に備えていた別の方向探索チームも、4カ所に配備した船舶用レーダーによる追尾に成功しました。
着陸予想地点へと飛び立った探索用ヘリコプターも、方向探査装置で信号を捕捉。上空からカプセルを目視で確認しました。
カプセル回収作業の様子(JAXA提供)
パラシュート分離も正常作動
それを受け、輸送用ヘリで現場に向かったのはカプセル係です。カプセルは着地後、火薬を使ってパラシュートを本体から分離します。そのためカプセル係は、まず安全化処理を行います。ところが到着してみると、パラシュートはカプセル本体の真横に。分離装置は不発か―。“不測の事態”が頭をよぎりましたが確認の結果、分離装置は正常に作動していたことが判明し、一安心となりました。
一方、カプセルが見つからない場合に備えていたドローン係。着陸予想の連絡を受けて離陸し、2キロメートル四方を約2500枚空撮しました。画像認識プログラムで解析し、米粒のように写ったカプセルを短時間で確認することに成功しました。
酷暑に負けず
現地は真夏。昼間の気温47度の酷暑や明け方の寒さ、ハエやガの襲来といった自然環境に悩まされました。コロナ禍の制約のもと、準備作業や訓練を入念に行いました。
大気圏突入からわずか11時間で現地本部にカプセルを届けることに成功。回収班メンバーも「非常に驚きだった」と振り返るほど、完壁な作業でした。
「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年1月22日付掲載
はやぶさ2が地球に無事帰還して、「リュウグウ」で採取した物質を格納したカプセルを放出して、新たな小惑星探査に旅立ったことでも賞賛にあたいすることですが…
そのカプセルの回収もお見事でした。
地上に落下してわずか4時間余りで見つけたってこと。
現地本部にカプセルを届けられたのは、大気圏突入からわずか11時間。
あまりにも完璧すぎるってこの事ですね。
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