ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ロシア 定置網等漁場のオークション 下院第2読会を通過

2021-03-25 14:23:14 | 日記

 

2021年03月25日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[ロシア 定置網等漁場のオークション 下院第2読会を通過]
2020年12月、ロシア下院に提出された、定置網等漁場の電子オークション上場に関する漁業法の改正法案が、2021年3月23日、同院第2読会を通過し関係漁業者は深刻な懸念を表明している。
同法案は2021年1月23日に第1読会を通過していた。
ロシア経済紙“カメルサント”が伝えた。
この法案は、既存の漁業インフラへ投資している漁業会社の有効契約を更新する権利を否定するものであり、関係漁業者は、この見直しについて上院議長ワレンチナ・マトヴィエンコ、下院議長ヴィアチェスラフ・ボロディンほかに要請行動を行っている。
全ロシア漁業者水産物輸出者協会ヴァルペ(ВАРПЭ)会長ズベレフは、定置網等漁場のサイトは7,600で漁業生産量は75万トン、この内、サケマスの漁獲量が50%を占めていることから、業界への影響を600億ルーブル-650億ルーブルと見積もっている。
要請を受け取ったマトヴィエンコは、同紙の照会に反応を示していない。
オリジナルの規則案では、従前からの使用契約がある漁場については、オークションから除外されることが示されていたが、第2読会に提出された新たな規則案では、それが削除されており、既存の使用者もこれに参加する必要性が求められている。
ズべレフは、これら伝統的企業が漁獲割当を失う可能性を指摘しており、法律事務所“Pen & Paper”社も同様の見解を示していると明らかにした。
ズべレフは、当該漁業の経緯と陸上加工処理能力を評価して漁場の配分するシステムを平準化すべきだとマトヴィエンコに要請書を送付したと語り、極東の300以上の漁業会社が参加する調整評議会もこれを支持していると加えた。
この問題についてロシア農業省はオークションの実施は投資を誘い漁場の配分過程の透明性を高めることを目的としており、これを支持しているとし、オークションの条件は政府の細則によって決定されると同紙に付け加えた。
ロシア漁業庁は、法律改正について新しく形成された漁場に関するものだとしており、そのための契約はオークション後に締結され、すでに配分されている漁場に関しては、他の申請者よりも歴史的な優位性を維持することを保証するとしている。
なお、第3読会は、2021年4月23日に予定されているが、同読会は法案全体についての最終審議であり、この段階で行われる修正は編集上のもののみとなっている。

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