2021年03月26日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[未記録スケトウダラ製品所持でカムチャツカ国境警備局にトロール漁船が摘発される]
“Росрыбфлот”(ロスルイブフロート)社所属トロール漁船“Марс”(マルス)が、ロシアFSB東部北極地域(カムチャツカ)国境警備局から、未記録のスケトウダラ製品を所持していたことで、ロシア極東漁業規則に基づき違反指摘を受けた。
当局職員は、ヘリコプターから“マルス”の甲板に乗り込み、これを検査、記録のない冷凍スケトウダラH&G(ドレス)約1,500cs、原魚換算ベース約60トンの製品を船内から発見した。
製品原料となるスケトウダラはオホーツク海操業で漁獲されたものとみられている。
2019年、“ロスルイブフロート”社所属漁船は再三にわたり漁業規則違反の指摘を受けた。
2020年6月、“ロスルイブフロート”社の代表者は、漁業規則違反の責任を回避するために、FSB東部北極地域(カムチャツカ)国境警備局職員に10万ルーブルの贈賄を試み失敗、当局職員がこれを幹部に報告、同社の代表者は拘束され、刑事事件として有罪判決を受けている。
“ロスルイブフロート”の本社は以前、ユジノサハリンスク市にあった。
同社は、サハリンの漁業会社“Тунайча”(トウナイチャ)前オーナのアナトリー・フィリポフの息子コンスタンチン・フィリポフが所有している。