2021年03月03日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[CV19の影響で2020年米国スケトウダラ業界減産]
2020年、新型コロナウイルス(CV19)拡散防止対策により、世界的に自家消費向け冷凍食品の売り上げが急増したにもかかわらず、米国の当該スケトウダラ製品の消費量は減少した。
アラスカ・スケトウダラ生産者協会(GAPP)は、この原因について、CV19の影響による漁獲量と製品生産の減少による供給減と評価している。
消費量が前年2019年比11%減少したものの、すり身で11%、DS(皮なし)フィレで13.5%、PBO(骨・皮なし)フィレで23%の減産と比較して、これを説明している。
なお、2020年、米国国内で消費されたスケトウダラのフィレの61%が自国産で、前年2019年より2%増加していることを特に指摘している。
(報告担当者 原口聖二)
CV19拡散防止対策により、人手、手間のかかるDSとPBOのフィレ生産が弱まり、冷凍フライ製品等を加工・生産する食品工場向けの原料としての供給が減になったとのリポートと推察される。
別グラフは2019年と2020年、および今年2021年Aシーズン2月20日までの主要冷凍スケトウダラ製品・ミール・オイルの出来高で、2019年と比較した時の2020年のDSフィレのような高付加価値製品減産と、ミンスの増産を指摘している。