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北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ロシア 水産養殖向飼料 国産化を進捗させる  北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

2024-11-24 15:21:39 | 日記

 

2024年11月22日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[ロシア 水産養殖向飼料 国産化を進捗させる]

ロシア漁業は、現在、2030年までの漁業発展戦略に基づき、水産養殖向け飼料の国産化を進捗させている。

ロシア漁業庁長官シェスタコフは、水産養殖が同国漁業の優先分野のひとつに位置付けられており、この発展のために、飼料の国産化が重要であることを指摘している。

当該漁業発展戦略では2030年までに国内企業の水産養殖向け飼料需要の90%を満たすことが計画されており、昨年2023年、自給率25%に達し、2021年比で2.5倍に成長した。

また、今年2024年1月-8月の生産量は4万1,000トンで、前年2023年同期を6,600トン上回っている。

ロシアは、特殊な水産養殖向け飼料を生産するための新たな施設の建設や、既存施設の近代化を目的とした、さまざまな規模の投資プロジェクトを展開しており、シェスタコフは2027年までに総生産能力が22万トンを超える可能性があると説明している。

ロシアは水産養殖向け飼料の輸入依存を減らし、国内生産を発展させるため、飼料生産施設の建設と近代化を支援する追加措置を昨年2023年導入した。

今年2024年11月5日から同年11月15日までの間、ロシア農業省は、水産養殖向け飼料生産施設の建設と近代化にかかる投資の25%を補償するための申請手続きを実施している。

一方、今年2024年1月-8月のロシアのフィッシュミール生産量は、12万8,650トンで前年2023年同期を11.1%上回っている。

昨年2023年のフィッシュミール生産量は、前年2022年を8.2%上回り、17万4,600トンに達した。

漁業生産量において日本の400万トンに対し、ロシアは500万トンで近年リードしているものの、フィッシュミールの生産量は日本(20万トン弱)より大幅に遅れ、これは、設備投資が求められる残滓利用が進んでいないロシアの状況を表すものとなってきた。

しかし、資源に対する漁業製品歩留まりの向上、出現した極東海域のイワシ資源の利用、残滓の不法投棄問題の解決等を目的に、中国の水産養殖向け飼料市場ほか、世界的に需要が高まっている当該製品の生産を拡大しており、2018年に初めて10万トンを突破、以後も右肩上がりで成長している。

 

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