ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ロシア極東科学操業評議会  ニシン操業におけるスケトウダラ混獲管理問題が業界から提起される  北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-11-29 12:06:06 | 日記

2024年11月28日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア極東科学操業評議会  ニシン操業におけるスケトウダラ混獲管理問題が業界から提起される]

今年2024年、秋のロシア極東科学操業評議会が同年11月28日、ウラヂオストクで開催され、業界から北部オホーツク海域での専門化されたニシン操業におけるスケトウダラの混獲管理問題が提起された。

大手水産グループ企業で組織するロシア漁船船主協会会長オシンツエフは、北部オホーツク海での専門化されたニシン操業において、スケトウダラの混獲制限2%以内を遵守することは、現実的に不可能であり、当該規制の改正を求める発言を行った。

北部オホーツク海域での専門化されたニシン操業においてスケトウダラの混獲は避けられない。

漁獲割当の配分許可があれば漁獲は問題がないが、9月-10月前半まではスケトウダラの漁獲を認めることが操業許可証に記載されていない。

一方、専門化されたニシン操業におけるスケトウダラの混獲率は、実際には制限を超え、3.5%に達しており、これをもって、多額の罰金が科せられる事例が発生している。

同時に、この規制は、生鮮で陸上に製品供給をする場合、最大 4%を許容することも規定している。

オシンツエフは、北部オホーツク海での9月1日から12月31日までの専門化されたニシン操業において、許可基準を平準化しスケトウダラの混獲許可を4%以内に設定することを訴えた。

これに対しロシア漁業庁長官シェスタコフは、この問題の研究をすることを、評議会の議事録に盛り込むよう提案した。

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ロシア極東科学操業評議会  2025年オホーツク海春季抱卵スケトウダラ操業は安定したものとなる  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-11-29 10:56:42 | 日記

 

2024年11月28日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア極東科学操業評議会  2025年オホーツク海春季抱卵スケトウダラ操業は安定したものとなる]

今年2024年、秋のロシア極東科学操業評議会が同年11月28日、ウラヂオストクで開催され、科学研究機関は、来年2025年オホーツク海春季抱卵スケトウダラ操業は安定したものになるとの評価を示した。

評議会に登壇した全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ太平洋支部チンロ支部長バイタリュウクは、当該操業が今年2024年を下回らない旨の見解を示し、主要3海域となるカムチャツカ・クリール海域、西カムチャツカ海域、北部オホーツク海域のほかに、特に、日本の資源評価において“またがり”とされる東サハリン海域の資源増加を指摘した。

今年2024年漁期春季オホーツク海抱卵スケトウダラ操業、所謂“Aシーズン”では、100日間におよぶ主要3海域の漁獲量が82万7,000トンで、前年2023年同期比2万4,000トン増の生産となった。

また、報告期間、極東海域全体のスケトウダラの漁獲量は105万トンに達し8.6%増となった。

盛漁期、115隻のトロール漁船がスケトウダラ操業に着業、1日あたりの漁獲量は、最大で1万トンを記録した。

ロシア科学研究機関は、オホーツク海の2021年級群の親魚としての重要性を指摘、2026年と2027年の再生産資源の発生に注目しており、当該年級群の保全管理を勧告しているほか、幼魚の混獲管理規制の重要性を訴えている。

また、主要3海域に加え、特に日本の資源評価において“またがり”とされる北海道隣接東サハリン海域の来年2025年のTACが15万トンの設定であり、増加傾向にあることを指摘している。

 

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2024年 ロシア 秋の極東科学操業評議会がウラヂオストクで開催される  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-11-29 09:21:07 | 日記

 

2024年11月28日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[2024年 ロシア 秋の極東科学操業評議会がウラヂオストクで開催される]

今年2024年、秋のロシア極東科学操業評議会が同年11月28日、ウラヂオストクで開催された。

評議会では今漁期の太平洋サケマス操業のレヴュー、今夏-秋の商業スケトウダラ資源の最新の調査結果に基づく産業科学的報告、来年2025年春季オホーツク海抱卵スケトウダラ操業のプレヴュー等が行われた。

評議会には、業界、科学研究機関、行政の代表者らが参加した。

ロシア漁業庁長官シェスタコフは、今年2024年の太平洋サケマス操業が厳しい結果になったこと、一方でイワシ漁業が成功を収めていることを指摘した。

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ所長コロンチンは、太平洋サケマス操業への科学的支援として行われた2023年秋と2024年春のオホーツク海、太平洋クリール海域でのトロール調査、河川でのドローン、AIを利用した遡上調査の結果等を報告した。

コロンチンは、漁獲予想、勧告との実際の漁獲量との乖離はロシア沿岸ばかりでなく、同様の現象の典型がアラスカにあり、地球温暖化や世界海洋の海水温の上昇などの進行中の気候変動が、サケマスの移動や餌の分配に影響を与えていると語り、その結果、起こっている変化が生存率に悪影響を及ぼし、最終的には太平洋サケの来遊と漁獲量に悪影響を及ぼしていると指摘、これらを受け、来年2025年に向けた太平洋サケマス操業戦略の準備を既に始めていると述べ、AIを利用した総合予測というまったく新しい概念の開発の取り組みを開始していると加えた。

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ太平洋支部チンロ支部長バイタリュウクは、来年2025年の春季オホーツク海抱卵スケトウダラ操業に向けた準備、ベーリング海の資源状況と漁業規制対策について報告を行った。

なお、評議会ではこのほか、作成された極東漁業規則の変更提案について投票が行われた。

 

 

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ロシア漁業庁カムチャツカ地方管理局 カニ類漁獲情報(11月24日) 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-11-29 07:58:32 | 日記

2024年11月28日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア漁業庁カムチャツカ地方管理局 カニ類漁獲情報(11月24日)]

“タラバ1万1,450トン/アブラ6,322トン”生産

今年2024年漁期、ロシア漁業庁北東地域(カムチャツカ地方)管理局掌理海域でのカニ類の漁獲量は、次のとおりとなっている。

西ベーリング海域 アブラガニ3,698トン オピリオ1,401トン バルダイ489トン 

西カムチャツカ海域 タラバガニ1万951トン アブラガニ2,624トン(情報下方修正) イバラガニ285トン オピリオ176トン

カムチャツカ・クリール海域 バルダイ3,148トン タラバガニ499トン

カラギン海域 オピリオ703トン バルダイ331トン 

ペトロパブロフスク・コマンドル海域 バルダイ439トン

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ロシア 北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾 やはり2回目も不成立

2024-11-29 07:33:39 | 日記

2024年11月29日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア 北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾 やはり2回目も不成立]

ロシア漁業庁は、2022年に用意された後、開催が延期されていた北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾の実施を試み、第1回目を2024年11月13日に設定するも応札申請がなく不成立、スタート・プライスを下げ第2回目を2024年11月28日に設定したが同様に失敗に終わった。

上場されたのは向う15年間のタラバガニ漁獲割当5ロットとなっており、3ロットは全長50m以上のカニ漁船建造、2ロットは大規模物流複合施設建設のそれぞれ付帯プロジェクトの実行が義務付けされていた。

スタート・プライスは第1回目の128億ルーブルから、第2回目は115億ルーブルに引き下げされていた。

2019年の第1弾では、バレンツ海のタラバガニTAC設定の50%、5ロットが上場され、スタート・プライスが44億ルーブル、落札者は、計308億ルーブルを支払うこととなった。

また、同様に漁船建造プロジェクトが付帯義務となった。

14の漁業会社によって年間1万トンのタラバガニと7,100トンのズワイガニ(オピリオ)、そして4万5,000トンの魚類等を生産するロシア”北西漁業コンソーシアムSZRK”(Северо-Западный Рыбопромышленный Консорциум”СЗРК”)の代表セルゲイ・ネスヴェトフは、当該オークションの第1弾でさえ、莫大な金融債務を抱えている中、第2弾の設定は法外であり、タラバガニの需要を過大評価していると言及、オークションへの参加は経営的に成立しない可能性がると指摘する。

従前、バレンツ海のロシア産カニの主要市場は米国と欧州で、製品は冷凍だったが、現在は、これらが制裁措置により封鎖されている。

一方、アジア市場、特に中国は活製品が主軸で、このための大陸を横断する物流コストも大きく、冷凍製品の市場も開拓されつつあるものの、飛躍的な拡大はないと予想されている。

当該オークション第2弾の2回目についても応札に不透明感が漂っていた。

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