ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ロシア カニ漁業 世界のプレミアム・セグメントのリーダーとしての立場  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2025-01-09 20:03:33 | 日記

2025年01月10日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二 

[ロシア カニ漁業 世界のプレミアム・セグメントのリーダーとしての立場]

ロシアのカニ漁業は、この世界市場においてプレミアム・セグメントのリーダーの立場にある。
その背景には、いくつかの偶然重なった要因が存在している。
1つ目は、2017年から2022年まで世界のあらゆる種類のカニの供給量が減少した中、ロシアの資源量は安定している。
その結果、ロシアの世界の漁獲量に占める高級カニの割合が増加、ほぼ50%まで占めるに至った。
2つ目は、2000年代に創出された中国の活製品市場がある。
中国のカニの輸入量は2000年に1万8,000トンだったが、2022年には、その5倍の9万トンに達した。
ロシアのカニ漁業は、当該市場に向け、活製品ばかりでなく冷凍製品の供給に取り組み始めている。
一方で、世界のカニ需要の1/3を占めていた米国市場がロシア産製品を対象に禁輸措置をとり、劇的な変化を見せている。
ロシアのカニ漁獲量は安定しているにもかかわらず、漁業者の財務内容は極めて悪化している。
2024年1月-8月の中国市場に向けた活カニの価格は44ドル/kgから23.5ドル/kgまで下落した。
輸出収益性が大幅に低下したことに、設定された輸出関税が追い打ちをかけている。
ロシアのカニ漁業者の金融債務は6,000億ルーブルに達している。
カニの漁獲量は自然要因によって制限され、大幅な成長が見込めないため、現在の地政学的な状況がロシアのカニ漁業者に重くのしかかり、新たな市場開拓などの努力が求められている。

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