今日も朝から太陽がギラギラで、気温がどんどん上昇していく。
飛騨の高地でも真昼の暑さは耐え難く、農作業は朝夕の涼しい間に済ませる人が多い。
いま田んぼは「間断かんがい」をやっていて、田を干している。
先日の大雨で満水となった田も、ここ数日の晴天で水が蒸発し、田も吸い込むので早くも乾いてきた。
8月の上旬の出穂期までは、3~4日おきに水を張ったり落としたりの繰り返しをする。
田に生える雑草も成長が早く、新しい草が目立ってきたので、田が乾いて足場も良いので、草取りをした。
水面に浮いていた水草は、今は地面に根を張っていても、水を入れれば浮き上がれないので、そのまま枯れ死してしまう。
厄介な雑草3兄弟は、左からドジョウサシ、コナギ、タベで、抜き取る以外に方法は無い。
いずれも繁殖力が強くて、取っても取っても次々に出てくるので、当分は根競べが続く。
今日も午前中の3時間で、やっと田の半分の草取りが終わった。
噴き出す汗と、昨日の筋肉痛も出始めたので、早々に引き上げて新穂高温泉に向かった。
日帰り入浴施設「中崎山荘 奥飛騨の湯」が今年オープンしたことは知っていたが、まだ行っていないのでここに決めた。
中崎山荘は、ロープウエイや温泉ホテルなどの観光施設が無い頃、槍・穂高や笠が岳方面へ向かう人たちが利用した宿である。
向かいにあった村営笠山荘(現在閉鎖中)とともに、オールドアルピニストにはなじみの宿で、世話になった登山者は多い。
3年ほど前に、蒲田川の砂防工事のため取り壊され、そのままになっていたが、対岸に日帰り温泉施設として再開された。
砂防工事は完成間近で、跡地も整地され周辺の整備も進んでいた。
中崎山荘は、正面に笠が岳を望み、眼下に岩を洗う激流を眺める好位置に建っていた。
内湯は檜作りの湯船に、少し白濁した温泉が溢れ、一角には85度の飲用泉と氷のように冷たい湧き水が出ている。
川に面した露天風呂は無色透明で、対岸からの視界を遮るため、篠竹の束に温泉が降りかかり湯気の壁を作っている。
アイディアは良いが、露天風呂は開放的な方が好みに合う。
温泉ミスとサウナもあり、檜と硫黄の匂いが入り混じって、身も心も浄化される気分だった。
1時頃に入ったときは誰もいなかったが、出る頃には汗でびっしょりの登山者が次々に入ってきた。
バス停近くの無料温泉施設が取り壊されて、登山者はこちらへ流れてくるので、静かに入浴するなら、下山時間を外した方が良さそうだ。
帰りに、ロープウエイしらかば平駅で開催中の「ロープウエイ、40周年の歩み展」を見て、県道高山・上宝線を走って、山越えのドライブを楽しんだ。
1車線の狭い道は、カーブミラーが頼りだが、すれ違う車はいなかった。
源泉かけ流しの後は、車のウィンドウを全開にして森林浴を楽しんだ。