山里にも、わずかながら春の足音が聞こえてきたが、また遠ざかってしまった。
昨日も今日も雪が降ったり止んだりで、名残り雪は今週末まで続くようだ。
まだ三寒四温とまではいかないが、これでは、春を感じた体がびっくりしてしまう。
少し膨らみ始めた水仙の蕾も、雪をかぶって寒そうだ。
飢えた猪が、土手の水仙をあちこちで掘り起こしている。
笹ユリの球根は彼らの好物で、よく食べられてしまうが、水仙が掘られているのは、あまり見かけなかった。
雪の外套をまとったねこやなぎは、なんだか暖かそうに見えた。
盛りを過ぎた南天の実は、雪と氷が少し辛そう。
今年は石楠花の当たり年のようで、例年に比べて花芽をたくさん付けている。
寒暖を繰り返した芽は逞しく育って、美しい花が咲くといわれているので、開花の春が楽しみだ。
冬に戻った山里でも、無理に探せば春の気配を見つけることが出来る。