今朝は、昨日に比べると北の風が強くて凍えるような寒さだった。
雪解けの進んだ田んぼは、再び氷が張り、土手には霜柱が立っていた。
こんな日は、寒くて不自由な避難所の方々のことが頭をよぎる。
話はがらっと変わるが、飛騨地方では雪解けを待って、各地の氏神様で春祭りが執り行われる。
去年の春祭り
ここ、岩井神社でも3月27日に春の例祭が行われる。
秋の本祭りと違って祭り行列や獅子舞などは無く、氏子たちが本殿に集まり、五穀豊穣や家内安全を祈願する神事だけがひっそりと行われる。
あちこちの鎮守の森のから祭囃子が聞こえてくると、長い冬が明けて野良仕事が本格的に始まる。
飛騨の三大春祭りといわれる、高山祭(4月14.15日)、古川祭(4月19.20日)、神岡祭(4月23日)も、東日本大震災の影響で対応が分かれている。
起し太鼓
古川祭と神岡祭は、神社での神事を除く全ての行事が中止になり、神輿行列、屋台曳行、起し太鼓などは行われなくなった。
高山祭は、市観光課によると例年通りに行われるとのことだ。
特に今年は、秋の高山祭で有名な桜山八幡宮で、5月3日~5日まで、30年ぶりに式年大祭が行われる。
この祭の起源は古く、神社が修理造営された時や、天災や世情不安の時などに行われ、「世直しの大祭」とも呼ばれていたという。
桜山八幡宮が、飛騨中の神社を招いて、それぞれが祭行列を仕立てて桜山八幡宮に向かい、闘鶏楽や獅子舞などを奏上する。
わが集落の氏神様も参加する予定で、私も祭行列の一員に加わることになっている。
規模縮小の議論や、中止になった祭行事の復活嘆願が出るなど、飛騨地方は観光と神事の狭間で揺れ動いている。
150以上の神々が集まる大祭で、天変地異を鎮め、人々の安全や安寧を祈願する神事は、粛々と執り行うべきで、被災地の復興を祈願し、犠牲者の冥福を祈ることは時宜にも適うと思う。