名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

今日も名古屋で休日

2012年02月28日 | セカンドルーム

今日の名古屋は少しばかり寒気が緩んで、やわらかい陽射しに春を感じた。


学生時代の仲間たちと栄で落ち合い、昼食をとった後は、例によって取りとめのない話で盛り上がった。
今は、子供たちも自立し両親を見送っているので、夫婦二人でリタイア生活を楽しんでいる人が多い。
手厚い社会保障制度の下で暮らせる安心感は大きいが、少子高齢化の現実を見れば、いつまでも安穏としていられない。
税と社会保障の一体改革が、どういう形で決着するかは不透明だが、世代間格差の是正はせざるが得ないだろう。

帰途丸善に寄って、久保俊治の「羆撃ち」を買うついでに佐伯啓思の「反・幸福論」~人はみな幸せになるべきなんて大ウソ!~と、中村仁一の「大往生をしたけりゃ医療とかかわるな」~自然死のすすめ~、を買ってきた。
「羆撃ち」は、羆猟師と猟犬が北海道の大地を駆け巡るドキュメンタリーで、書評で知って読みたいと思っていた1冊である。
後の2冊はたまたま目にした本で、一般的な定説や常識に反するようなタイトルや、帯や目次に並んでいるコピーに引かれて買うことにした。
「反・幸福論」は、無縁社会の何が悪いのか。遁世も悪くない。ポジティブがそんなに善いのか。格差是正は欺瞞だ。等など、従来の価値観をことごとく否定している。
こんなキャッチや目次を読んだだけで、著者の言う先が見えない社会の幸福の条件を知りたくなった。
「大往生をしたけりゃ医療とかかわるな」も、目次を読む限りはかなり刺激的で、穏やかに死ぬのを邪魔する医療。がんでさえ何の手出しもしなければ痛まず穏やかに死ねる。「手遅れの幸せ」を満喫するためにがん検診や人間ドックは受けるな。等など医師が口にしない言葉が並んでいる。
どうやら、「年を取ればこんなもの」と、達観することを促しているようだ。
あと1日休日を延ばして、日向ぼっこをしながら孤高の羆猟師と、稀代の思想家と自然死を見届ける現役医師の本を読んで過ごすことにした。

コメント (6)
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