今日の名古屋は、朝から雲ひとつ無い青空が広がっていた。
それに比べて、紺碧の空を背に、噴煙を
吐き続ける、御岳の姿が恨めしい。
↑ 高山市岩井町から見た御嶽山(2012.5)
被害の状況が、少しずつ明らかになるにつれ、
涙を誘う悲劇が増えていく。
辛くも下山できた人も、親子や夫婦、仲間と
別れ、安否を気遣う姿が痛々しい。
御嶽山中で、各種観測機器を目にするが、
十分機能を果たさなかったのが、残念でならない。
砂防事務所や気象庁のライブカメラは、麓の開田高原や
田の原から、山頂方角を写しているが、噴火口あたりの
様子を捉えていたのだろうか。
御嶽山では、9月に入ってから、山頂付近で火山性地震が
増加し、一時は1日当たり80回を超え、火山性微動は
噴火の約10分前に観測されたと、ニュースが報じていた。
噴火は地震と比べると予知し易いと言われるが、
火山噴火予知連絡会の会長は「今回の噴火は予知の限界」と話している。
気象庁の災害時の避難勧告・指示に、
住民が従わない問題が指摘されている。
今回、御嶽の噴火危険レベルを、1から3に引き上げたが、
最初からそのレベルにするには、地元や国民のコンセンサスが
必要であると、予知連会長が言っていた。
いつ噴火が起こるかわからない段階で、入山規制をしたら、
地元のダメージは大きいが、人命には替えられない。
今夜のクローズアップ現代は、多少でも変化や異常が
あったら伝えるべきと、締めくくっていた。
御岳噴火は、火山のリスクと向き合う我々に、
様々な問題を問いかけている。