Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

C大阪戦プレビュー

2024-10-04 22:23:33 | 浦和レッズ
明日、浦和レッズはホーム埼玉スタジアムで、セレッソ大阪と対戦します。降格圏の18位磐田との勝ち点差は8と決して安全圏ではないので、同じくらいの順位にいるC大阪には勝利して、少しでも早く安心できる位置につけたいものです。C大阪は4年前、レビークルピ監督が解任されてシーズン途中で就任した小菊監督が、ここまで4年目の指揮を執っています。

C大阪はここまで、11勝12分9敗の成績で9位です。39得点40失点のデータを見ると、1試合平均1得点を超えている攻撃陣は悪くないものの、失点数が多くなかなか上位に行けない状態のようです。GKキム・ジンヒョン、ボランチ奥埜のベテランもいますが、清武弘嗣がサガン鳥栖に去り、香川真司も今季は出番を減らしており、チームは転換期に入っている様子です。

チーム得点王はFWレオセアラが20得点で断トツです。いいボールに反応するワンタッチプレーヤーで、C大阪が決定機を迎えると彼が詰めていて点になるイメージがあります。逆に言えば、それ以外の選手の得点数が多くないのが、C大阪の課題と言うこともできます。また、日本代表でブレイクした印象もあった右SBの毎熊はオランダリーグのAZに去っています。

浦和はシーズン途中で監督交代に踏み切って、これが4試合目です。スコルジャ監督のチーム作りが見られる試合に期待していますが、ここ2試合はオウンゴールやPK献上など、監督の戦術ではどうしようもないようなつまらない失点が目立ちます。また、前節相手選手に顔を蹴られた影響で途中交代したCBホイブラーテンは顔の骨折でこの試合の出場は絶望的です。

前回スコルジャ監督の率いていた頃はショルツとホイブラーテンの堅守が武器でしたが、その二人ともいない状況でどこまで守備の組織を作れているかは難しいかじ取りを強いられます。また、佐藤と井上が両方スタメンに並ぶことによって、ベンチに控えCBが置けない状況でもあります。サポーター的には勝つつもりで見たいですが、台所事情は結構苦しい試合前です。
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悪すぎた前半の内容(9/28神戸対浦和)

2024-09-29 20:09:00 | 浦和レッズ
昨日の浦和レッズのアウェイ神戸戦は、0-1で浦和の敗戦に終わりました。シビアに見れば勝てる内容の試合ではなかった印象です。特に前半の内容がひどすぎました。浦和のスコルジャ監督は、FC東京戦の0-2の敗戦を受けて一部メンバーを手直しして、ミスをした右SBの石原に代えて関根を起用し、関根が前節いた左MFのポジションには長沼を起用してきました。

しかし、前半は自陣からほとんどパスをつなげない展開が続きました。ボールが来ないのに苛立ち始めたチアゴ・サンタナが低い位置に下がってボールを受けたがってしまい、チアゴ・サンタナがポストプレーをしてもCFに誰もいないことで、サイドを崩しても意味がない展開になります。また、神戸にCBホイブラーテンが前にパスを出さない癖も見抜かれていました。

自陣からつなぎに行けば中盤でミスになり、GK西川がロングボールを蹴れば誰も走っている選手がいないなど、ちぐはぐだった浦和では、前半に失点してしまうのは必然でした。前半11分、初瀬が蹴ったCKを、ゾーンで守る浦和DFの外側で待っていた武藤がヘディングで合わせて手痛い失点を喫します。もちろん、CKなので戦術的には関係ない失点ではありますが、雰囲気が悪くなるきっかけにはなりました。

前半、左サイドからの宮代のクロスに対し、大迫がヘディングシュートを狙ったもののクロスバーに阻まれた場面がありましたが、この前にクロスに対応した関根の指先にかすかにボールが当たっていたことでPKを取られます。このPKは宮代が蹴りますが、GK西川がシュートコースをうまく読み切って、右へ跳んでこのPKを止めたことで、勝敗の興味は後半に続くことになります。

それでも、前半のシュートは大久保が蹴ったFKの一本だけでした。これではジリ貧と見たスコルジャ監督の手が少し当たります。長沼に代えて小泉を入れたことで、ボールが収まるようになり、天皇杯から中2日と強行日程だった神戸の運動量が落ち始めます。それでも、神戸CBのトゥーレルと山川が、浦和の唯一のターゲットマンであるチアゴ・サンタナをうまく消すことはできていました。

結果的に、攻める形は作ったものの、最後は神戸のなりふり構わないコーナーポストでの時間稼ぎも効いて、浦和は0-1でこの試合を敗れることになります。もちろん、現在3位の神戸と、12位の浦和では力の差はあったでしょうが、ちょっとでも試合運びをミスしては、この強豪は見逃してくれないことを痛感した敗戦でした。
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神戸戦プレビュー

2024-09-27 22:04:00 | 浦和レッズ
明日、浦和レッズはアウェイのノエビアスタジアム神戸で、ヴィッセル神戸と対戦します。神戸はここまで、17勝7分7敗の成績で、首位広島と勝ち点1差の3位につけています。次節、広島と2位町田が直接対決なので、この対決が引き分けに終われば、神戸は浦和戦勝利で首位に立てます。前年チャンピオンの神戸にとっては絶好のチャンスが来たタイミングです。

神戸を率いる吉田監督は3年目の指揮になります。「イニエスタに頼らないチームを作る」のが彼のチーム作りの第一歩で、チームの運動量を増やしたことが今の神戸の好調を支えています。ベテランの大迫勇也や武藤嘉紀らも先頭に立って動き回ることで、若い選手たちもさぼれない雰囲気を作っています。もっとも、ボランチの山口蛍が重傷を負って離脱している不利もあります。

データを見ると50得点30失点で、1試合平均1点ちょうどくらいの守備は普通ですが、それを大きく上回る得点数がこの順位につけていられる理由でしょう。チーム得点王は大迫勇也と武藤嘉紀が10得点で並んでいますが、宮代も9得点を挙げており、FW陣がバランス良く点を取っているのも、好調の理由の一つでしょう。

浦和はヘグモ監督のままだったら、この神戸戦は勝ち目が薄いと言ったでしょう。理由はヘグモ監督時代は守備が崩れており、ガンバ大阪の分析担当スタッフに「ヘグモ監督時代のセットプレーは去年より甘い」と見抜かれていました。もっとも、今回は監督が昨年まで指揮を執っていたスコルジャ監督に戻っており、短時間でどこまで浸透させているかは未知数としても、多少は改善を見せているものと思われます。

おそらく、浦和はガンバ大阪戦で1-0で勝利したときのような、自陣に2ラインを引いて守るサッカーを見せてくるでしょう。当時は就任後わずか1週間でここまで組織ができるのかと驚きました。スコルジャ監督の良いときのような、少ない得点を我慢してチームで耐える試合に持ち込めば、神戸相手の大金星もあるのではと期待しています。
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FC東京戦マニアック分析

2024-09-24 22:01:25 | 浦和レッズ
後半の頭、スコルジャ監督は動き、右SBの石原を下げて左MFの松尾を投入する采配を見せます。空いた右SBには、本来攻撃的MFの関根を入れるという、もう行くしかないギャンブルです。前回のスコルジャ監督時代に、酒井宏樹が負傷欠場したときに、関根を右SBで起用したことも何試合かあったので、驚きではなかったです。

これに対する、FC東京のクラモフスキー監督の手が、この試合を決めました。まず、右ウイングの仲川を守備に下げさせてまで、松尾のマークにつけてきました。最初は独走する場面もあった松尾が、この守備で消され始めます。また、左ウイングの俵積田を下げて遠藤をMFに入れ、Dオリベイラと荒木の2トップ気味の4-4-2で後ろを固めてきました。

また、前半を見る限り狙いどころと思われた、右SBの小泉慶を本来のボランチに上げ、ベテランの長友を右SBに入れてきました。これでFC東京のゲームプランは「守る」と全選手に伝わったようで、浦和の両ウイングの大久保と松尾には仕事をさせないと粘り抜く戦い方を徹底しました。もっとも、浦和にも良いところは見られた試合でした。

それはグスタフソンに代わって途中出場したボランチの原口元気です。10年前の浦和在籍時にはスピードのあるウイングだった原口ですが、ウニオン・ベルリン時代にボランチにコンバートされていたという情報はありました。原口がボールを持ったときに、周りの選手が動き出すとそこに計ったかのようにパスが出てくる、原口のイメージが変わるようなパスセンスでした。

もっとも、右SBに下げて思い切った攻撃を期待した関根は、どちらもこれといって目立つプレーはできず、小泉佳穂と交代でピッチを去ります。これで長沼が右SBに下がります。サガン鳥栖から加入の長沼についてはSBとMFの両方での期待ということで、SB起用には違和感はなくこなしていた印象もあります。これで投入された小泉佳穂が2度決定機を迎えたものの、ものにすることはできず、試合は0-2でアウェイのFC東京の勝利に終わりました。

スコルジャ監督のチーム作りが注目ポイントだったこの試合ですが、浦和はそれとは関係ない自らのミスで、勝手に崩れてしまった残念な試合に終わってしまいました。それでも、チームを再度まとめてサッカーを再構築する、スコルジャ監督の良さも見られました。残り試合も少なくなってきましたが、まずは残留を決めて、そこから勝ち点を上積みして行って欲しいです。



















































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変なミスで落とした試合(9/21浦和対FC東京)

2024-09-22 21:59:33 | 浦和レッズ
昨日の浦和レッズのホームFC東京戦は、0-2で浦和の敗戦に終わりました。スコルジャ監督の復帰と原口元気の加入で、何かチームが変化したところを生で見たいと期待していましたが、試合はそれとは関係ないところで決着してしまいました。序盤、浦和は相手の右SB小泉慶が本職でないところを狙っており、関根と大畑の連携で高い位置でボールを持って攻められました。

そんな、期待感は一つのプレーで雲散霧消することになります。相手の右サイドからのクロスをクリアしようとした、CB井上のキックがミスキックになり、ちょうどゴール右隅を狙った絶妙なシュートのようになってしまい、GK西川も一歩も動けないオウンゴールになってしまいます。運動量を増やし、我慢しながら少ない得点を守っていくスコルジャ監督のサッカーでは、あまりにも痛いミスになりました。

もっと痛かったのは2失点目のPKでした。FC東京の右CKを荒木が入れたニアサイドの競り合いで、浦和DF石原の手に当たったとVARで判定され、長い協議の末にFC東京にPKが与えられます。このPKは荒木が蹴り、GK西川はコースは読んでいたもののその先に蹴り込まれて、浦和はあまりにも痛すぎる2点ビハインドを前半の早い時間に追うことになります。

自らのミスで2点も先に失ってしまうと、なかなか監督采配などではカバーすることは難しいです。4-3-3でスタートしてきたFC東京が、このリードを守るように無理しない試合運びを見せてきた要素もありました。浦和は1トップのリンセンが前半の途中で負傷交代し、交代枠を前半で1つ使ってしまうという一つの誤算もありました。

布陣的にはヘグモ監督時代の末期と同じ4-2-3-1の浦和ですが、少しサイドの大久保と関根に守備のタスクを課すことがスコルジャ監督による変革でした。しかし、守りを固め始めたFC東京の布陣を、大久保や関根は崩すことができず、リンセンに代わって途中出場したチアゴ・サンタナも相手DFに挟まれてなかなか有効なプレーができませんでした。

これは、ハーフタイムに浦和ベンチが思い切って動かないと、このゲームを動かすことは難しいと感じながら、ハーフタイムを2点ビハインドで迎えます。スコルジャ監督も多少手は打ってきたのですが、それについては明日、マニアック分析で補足します。











































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整備された守備組織(9/14G大阪対浦和)

2024-09-14 22:24:42 | 浦和レッズ
今日の浦和レッズのアウェイ、ガンバ大阪戦は1-0で浦和の勝利に終わりました。この試合は、浦和の新監督になったスコルジャ監督の初戦で、今季下位に低迷する浦和としては意義を見出しにくい試合でもありました。もっとも、雷雨などで中止になった2試合が他チームより多く残っており、この2試合を連勝することができれば、リーグ戦の中位グループは混戦になっているので5,6位くらいに入る可能性もあります。

スコルジャ監督の采配は注目でしたが、メンバー的にはほぼヘグモ前監督時代と変わらないスタメン選考を見せました。選手が変わらないなら劇的な変化はなさそうと最初は思っていましたが、スコルジャ監督の就任による改善はピッチの上に表れていました。スコルジャ監督が率いていた昨シーズンの浦和はリーグ最少失点の堅守が武器ですが、それを実現した当時の選手たちは何人かチームを去っています。

そんな浦和に、スコルジャ監督は4-4-2で自陣に2ラインを引いて守る、守備の組織を整備していました。試合としてはガンバ大阪のペースでしたが、浦和が自陣に引いたブロックにG大阪はなかなかボールを入れることができず、ボールは支配するもののブロックの外側で回す展開が続きました。それでも、浦和はまだ攻撃の組織までは手が回らなかったようで、前半は0-0で折り返すことになります。

後半の頭、守備で我慢する展開だった浦和が、思い切って攻勢に出た数分間がありました。大久保がドリブルで敵陣のバイタルエリアまで上がると、右サイドを走り込んでいた渡邉凌磨がフリーでクロスを上げ、それを左MFの関根が頭で合わせて、先制点はアウェイの浦和に入りました。G大阪はこの展開を見て、攻撃の枚数を増やす決断をして、新人の美藤を1ボランチに置いてボランチのダワンを一列上げてきます。

もちろん、G大阪にボールを支配し続けられると、浦和の守備の組織もどこかで崩れるリスクがあります。この日の浦和はDF陣が先にボールを触れることでしのぎながら、途中出場の松尾やチアゴ・サンタナがセカンドボールを拾って前でボールを落ち着かせるなど、G大阪の攻めの流れを一旦切ることに成功していました。それが、この押され気味の試合を1-0でしのぎ切った要因だと思います。

選手はほとんど変わっていないのに、監督が変わっただけでこれだけチームカラーが変わるのは驚きでもありました。スコルジャ監督が去年、浦和を率いていたときから選手が半数ほどが入れ替わっていても、ポーランドリーグ4回優勝の手腕はさすがでした。浦和が古巣で状況がわかりやすかったことも一つの理由でしょうが、まずは勝利して、いい流れを作れたことを喜ぶことにします。
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町田戦マニアック分析

2024-09-05 11:54:03 | 浦和レッズ
町田は後半の頭で、右SBの望月を下げて同じ右SBに鈴木準弥を投入してきました。鈴木準弥といえばロングスローを得意とする選手で、ますます町田が得意とする、ロングスローを頭で合わせるサッカーを表現したい意図を感じました。浦和としては後半の立ち上がりを抑えて、町田のパワーサッカーの裏をカウンターで攻めたいところでしたが、後半の4分にナサンホのドリブルを止められず、クロスをオセフンが頭で合わせて同点とされます。

もっとも、浦和のベンチメンバーにはチアゴ・サンタナ、二田、長沼、松尾と攻撃の選手が多く入っています。前半にセットプレーで相手をうまく出し抜いて1点は取れたものの、1トップのリンセンが相手DFとの接触で苛立ち始めており、ここを代えて流れを期待しました。しかし、62分に投入されたのは二田と長沼で、二田とリンセンの2トップ気味にして、右MFに長沼、左MFに関根という攻撃陣でした。

このあたりから、町田のロングボールとアーリークロスのサッカーが徹底してくるようになります。浦和の守備陣がこれに対応を誤る場面もあり、FKで石原の戻りが遅れてナサンホに抜け出されたり、井上が相手FWに股抜きされたりと町田に何度もチャンスを作られました。そんな試合が、どうにか形になっていたのは、GK西川が何度も決定機を止めていたからです。

また、65分にナサンホのクロスを藤尾が外したミスにも救われました。これで、町田ベンチはナサンホと藤尾を下げて、藤本を左MF、デュークと桑山をFWに置いてさらに前に人数をかけてきます。浦和は正直、しのぐのが手一杯の様子でしたが、76分に投入されたチアゴ・サンタナと松尾がゲームの流れを変えることができました。

町田DFは明らかに松尾のドリブルに手を焼いていた雰囲気で、これで前で起点を作れた浦和は、松尾からのパスを大畑が上げたクロスがチアゴ・サンタナの頭に合って、2-1と勝ち越し点を得ることができました。この得点以降は、町田のアーリークロス対浦和のクリアの攻防になり、カウンターから松尾が3点目を決めたかに見えましたが、これがVARの結果、二田が相手DFを引っ張っていたとなりノーゴールになります。

このノーゴールは多少浦和DFの士気を削いだようで、最後藤本のドリブルが止められず、折り返しをエリキが合わせて、このゲームは2-2の引き分けに終わりました。シビアに見れば浦和は勝利に値するような組織的なサッカーができた試合ではなかったです。それでも、ヘグモ監督が解任され、スコルジャ監督が就任する前の暫定監督という試合で、勝ち点1でも取っておけたことは次につながります。今回も国際電話でスコルジャ監督の考えも多少反映されていたようなので、彼がベンチに入って指揮すれば何か変わると思いたいです。

































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原口元気、浦和復帰

2024-09-02 19:45:20 | 浦和レッズ
昨日は欧州の移籍市場が閉まる日でしたが、その期限ぎりぎりになって、写真の元浦和MF原口元気選手の浦和復帰が発表になっていました。前所属のシュツットガルトは戦力外になっており、移籍金はおそらくかからないでしょう。ぎりぎりになったのは、本人が欧州からオファーがあればと思っていたのでしょうが、無所属になるよりは良いと浦和復帰を決断したのでしょう。

熊谷市郊外の江南町のサッカー少年団時代から、天才少年として地元では既に有名な存在でした。浦和にはジュニアユースからスカウトで加入しますが、中学時代の彼はまだまだチームのためにハードワークするという姿勢に欠けていたと、当時ジュニアユースの監督だった池田伸康氏の証言です。その後は順調にユースに昇格し、1学年上の高橋峻希、山田直輝らとともに全日本ユースを優勝した黄金時代に関わります。

プロ入りは高校3年生のときです。当時、高校生のプロは浦和では前例がなかったですが、2種登録にしてユースと掛け持ちさせるより、ユースの試合に出られなくなってもプロとして彼の力を生かしたいというのが決断の理由でした。事実、プロ契約を結んでから、当時のフィンケ監督が左MFのレギュラーとして、開幕戦から原口をスタメンで起用しました。

当時、ポンテともプレーしましたが、「ロビー(ポンテ)には怒られてばかりだった」と当時を振り返っていました。サッカーセンスは抜群でも、まだJ1のレギュラーとしては線が細い印象もありました。転機になったのは2012年、当時のミシャが1トップで原口を起用したことです。この年の原口はFWとしては少ない6得点にとどまりましたが、この経験でFWがどういうボールが欲しいかわかるようになりました。

海外挑戦はドイツのヘルタ・ベルリンからオファーが来たためです。当時、原口は浦和に移籍金が入るようにするために、あえて3年契約を結んでいました。移籍当時は半年契約が残っていたので、移籍金は8000万円で、この移籍金を活用してレッズランドにフットサルコートである「原口コート」ができたというエピソードもあります。

サイドハーフが得意なポジションですが、ウニオン・ベルリン時代はボランチをやっていたシーズンもあります。33歳という年齢と、シュツットガルトでほとんど出番がなかったことで、どれだけの力が残っているかは未知数ですが、彼の代名詞だったドリブルがどこかの試合で見られれば、昔からのサポーターとしては嬉しいです。
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あとちょっとの我慢だったが(8/31町田対浦和)

2024-09-01 16:59:43 | 浦和レッズ
昨日の浦和レッズのアウェイ町田戦は、2-2の引き分けに終わりました。ヘグモ監督が解任されて池田伸康暫定監督が率いていた浦和は、グスタフソンを外して渡邉凌磨をボランチで起用し、空いたトップ下に小泉を入れてきました。しかし、この日の浦和は序盤こそ相手のボールキープを高い位置で取って可能性を見せたものの、町田が見せるアーリークロスとロングボールのサッカーに押し込まれて我慢する展開を強いられました。

町田のこのスタイルは、結果こそここまでJ1首位と出ていますが、パワーのあるFWが少ない日本代表で標準的になることはないです。それでも、町田を率いる黒田監督は、町田が持っているFWオセフンと藤尾という2枚のポストプレーヤーを生かすにはこれがベストと割り切っているのでしょう。時にはサイドハーフのナサンホと荒木もFWのラインに上げて、浦和相手にパワーサッカーを挑んできました。

浦和はこの押し込まれる展開で、小泉がゲームに登場する機会が少なかったと感じます。町田のアーリークロスを跳ね返した後で、サイドのMFの大久保と関根のところまでは何とか前進できましたが、小泉をどう使って攻撃を組み立てるかはこの試合からは見えてきませんでした。また、1トップのリンセンも、相手DFとの競り合いでファウルを取られることが多く、チャンスを生かせない前半になります。

この内容では正直厳しいと思った前半ですが、浦和は町田のセットプレーを研究した成果を出します。大久保が蹴った遠目からのFKを、ファーサイドにいた関根がダイレクトボレーで蹴り込んで、押され気味の展開で貴重な先制点を得ておくことができました。このプレーは池田伸康氏によれば何度も練習していた形で、そういう練習が試合で表現される機会はそれほどないので浦和の狙い通りでした。

それでも、この日は特に右SBの石原のところが相手に狙われていました。ナサンホのドリブルの前に後ろを向かされ、たとえ止めても後ろにいるSBの杉岡にアーリークロスを上げられました。この試合の前半のスコアが1-0と浦和リードに終わったのは、相手FW藤尾の不調があり、何度かあった決定機を藤尾が外したことと、GK西川の好守があったことがそのスコアの要因でした。

浦和はこの1点を守りに行ったら苦しく、できるだけ早い時間で2点目を得ないと、このゲームを勝利に持っていくのは厳しいと感じていました。その後半はいろんなことがあるのですが、生観戦恒例のマニアック分析で補足します。



















































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マチェイ・スコルジャ監督の記憶

2024-08-29 22:21:37 | 浦和レッズ
浦和レッズの次期監督に決まった、ポーランド人監督マチェイ・スコルジャ氏の記憶を書きます。スコルジャ氏は52歳と、年齢的にはまだまだこれからのように見えますが、ポーランドでは十分実績があるベテラン監督です。ポーランドリーグで4回の優勝を誇り、浦和でも再会したホセ・カンテをエースストライカーに据えたシーズンもあります。

もっとも、彼の采配を見たのは、多くの浦和サポがそうであるように、昨年の浦和監督時代だけです。浦和監督時代の彼は落ち着いた采配を見せることが多かったイメージです。彼が怒った姿を見たのは、終盤の神戸戦でGK西川が無謀な攻撃参加をして失点したときくらいです。試合後のコメントでは多少落ち付いたものの、「最低でも確認して欲しかった」と珍しく選手を非難する言葉も発していました。

また、スコルジャ監督の成功の理由に、前任者のロドリゲス監督の良いところはそのまま残したことが挙げられます。ロドリゲスサッカーのノウハウはアンカーの岩尾をCBの間に下げて3バック気味にボールを回して落ち着かせるもので、この形を無理に変えることなく残したことで、スコルジャ監督時代も岩尾は活躍できた印象です。

スコルジャ監督時代の成果といえばもちろんACLの優勝です。準決勝まではロドリゲス監督時代に勝ち上がったもので、「おいしいところを持っていった」かもしれませんが、圧倒的な個人技を誇るアルヒラル相手にしっかりと組織で守り、オウンゴールの1点を守り切れた優勝は、今でも浦和サポの間では永遠に残る快挙です。

もっとも、スコルジャ監督時代の末期は、ACLで海外を次々と転戦する日々でチームが消耗し切ってしまい、ルヴァン杯決勝でアビスパ福岡に敗れたり、ACLのグループリーグ最終戦ではベトナムのハノイFCに敗れたりと、本来の姿でない浦和になってしまいました。続投要請はしたものの、家族との時間を大切にしたいのが辞任の理由だったので、この電撃復帰には多少驚いています。

ヘグモ監督時代の浦和は上手く行っていなかったので、ヘグモ監督の基本戦術を継承することはないと予想しています。シーズン途中からで、難しい采配になりますが、まずは来季につながるような、整ったチームを見せて欲しいと願っています。
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