言わずと知れたインドカレーの雄、「デリー」。
都内のカレー好きなら一度は行ったことがあるはずだ。昭和31年創業だから、自分のしょぼい人生より15年も先輩であり、その頃からインドカレーを提供してきた事実に驚く。
「カレーさすらひ」に掲載するか、「町インド」にするか悩んだ。お店の外観から判断すると、「町インド」と呼ぶには違うかなと思う。また、ご飯はジャポニカ米だから、やはりカレー専門店だろうか。けれど、本格的なインドカレーを提供しているのだから、「町インド」にしなければ失礼だろうと小欄に掲載した次第。
さて、「デリー」には何回か訪問してはいるものの、実はまだ一度も「さすらひ」シリーズに登場していない。書くのを忘れちゃったのか、それとも別の理由があるのか分からないけど、とにかく書かなかった。
「デリー」では大抵、「カシミール」をオーダーする。うまく、その日が月曜日か金曜日に当たれば、日替わりの「カシミール」(1,320円)がオーダーできるが、そうでなければ、ベーシックな「カシミール」(1,020円)だ。
適度な辛さとスパイス感の絶妙な均衡が素晴らしい。そしてあの食後の清涼感がもうやみつきだ。この清涼感を伴うスパイスって一体何なのか。未だに分からないし、他の「町インド」でも食べたことがない。一度、黒門町の「クローバー」という店でいただいたカレーに、この「デリー」の「カシミール」にそっくりな清涼感を感じたことがあるが、それもほんの僅かだった。もしかすると、これは「デリー」特有のレシピの産物なのかもしれない。何しろ、創業65年の大人気店だから。
ただ、いかんせん料金は高価だから、おいそれとは食べられない。月に一回あるかないかかな。御徒町には宝石屋さんの問屋が多く、インド、バングラの人が多い。上野は「町インド」の激戦区だ。その中で、「デリー」はちょっと贅沢なカレーとして、特別なポジションにいる。そう、特別なのだ。だから月に一度の「カシミール」が楽しみで仕方がない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます