ボクがまだ立ち飲みの駆け出しだった頃、茅場町のGyo-BARにドキドキしながら入ったのはもう7年も前のことだ。
東京駅八重洲口にGyo-BARがあるのを知ったのはついこないだのことだ。
Gyo-BARのGyoは恐らく魚のGyoだろう。
レシートに感熱された店のマークは、どう見ても魚だ。
だからというわけではないが、なんとなく口調はさかなクンになってしまう。
ギョギョギョ。
生ビールの種類が豊富で、日替わりの生ビールが用意されている。日本では珍しいビールもあるようで、これはビール好きにはたまらない。
ボクは「ヒューガルデン」のホワイト(680円)をチョイスした。最近は、ヒューガルデンの生を置く店も少しずつ増えてきたもののやはり生で飲める店は貴重だ。
ふぅ。とても爽やかである。
ビールを飲んでいると、お店のお兄さんがボクに小鉢を出してくれた。
「サービスです」と彼は言う。
おつまみは「アンチョビれんこん」だった。
ギョギョギョ。
今時の立ち飲みバーで、サービスだなんて素晴らしい。
早速食べてみると、ギョギョギョ。
おいしい。
アンチョビの塩加減とれんこんが見事なハーモニーを奏でている。
このおつまみに2度も魚((うお)った。
ギョギョギョ。
なんと「ギョビス」(880円)というビールがある!
これはギネスとヱビスのハーフ&ハーフ。
まさにギョギョギョなビールだ。
ギネスの苦みとヱビスの甘さが調和する。新しい発見!
まさにギョギョギョ。色彩的にもアンバーな色合いがとても美しい。
酒肴もギョギョギョのオンパレードである。
「スモーク卵のポテトサラダ」(390円)
近年、ポテサラを創作する店が多い中、卵のスモークとはこれまた驚きである。ポテサラの生命線ともいえる卵。ポテサラがすっかり燻された香りに包まれ、それはもはや異次元のものである。なんとも今度は嗅覚でやられてしまった。
「合鴨&ザワークラウト」(390円)
なんと!魚ではなく、この店には鳥もいたのか。
ガァガァガァ。
しかも、ビール好きにはたまらないザワークラウト。ボクが大好きなザワークラウト。合鴨とのコンビネーションは実は絶妙だった。クセのある鴨を、ちょっと酸っぱいキャベツがほどよく調和する。まるで皮のほとりの草場にちょこんと歩く鴨の親子。そんな風情である。
ボクの隣には、久しぶりに会った父と息子が飲む姿があり、何ともほほえましい。その向こうを見ると、仕事を終えた西洋人が、陽気にはしゃいでいる。かっこいいお兄さんもいれば、サラリーマン然としたおじさんも。もちろん、仕事帰りの若い女性も、あれよあれよという間に店は満員となった。
それは、さながらパーティのようであった。
恐らく多分、毎晩ここはこんな調子なのであろう。
ギョギョギョ。
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