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居酒屋さすらい 1946 - 東十条銀座に待望の立ち飲みがオープン - 「フライ専門 立呑み ひらお」(北区東十条)

2022-09-29 20:50:14 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋

まだ初夏の頃だったと思う。東十条銀座を歩いていると、テリー伊藤さんの人形がアイキャッチの「唐揚げの天才」の店舗シャッターに貼り紙が出されていた。

なんだろうと思って近寄ってみてみると、「唐揚げの天才」が閉店になり、そこに居抜きで立ち飲み屋ができるらしく、オープニングスタッフ募集という貼り紙だった。

「フライ専門 立呑み ひらお」、9月28日オープン。まだまだ先だが、楽しみだなと思って、駅に急いだ。

東十条は立ち飲み不毛の地だった。

以前は「いーぐる」という喫茶店が夜になると立ち飲み屋になる、二毛作をしていたが、今はもう喫茶店機能だけの店になった。赤羽はもちろん、王子、あの上中里ですら、有名な立ち飲み屋があるのに、東十条にはそんな土壌はなかった。

その街に、とうとう本格的な立ち飲みがやってくる。それだけで、ワクワクした。

そしてオープンの日を迎え、16時を目処にお店に向かった。

お店は既に営業していた。何人かのお客さんは座って、酒を飲んでいる。カウンターとその背後にある立ち飲み用のカウンター。自分はもちろん座るつもりはなく、立ち飲み用のカウンターに陣取ろうとすると、お店の人からこう言われた。

「16時からは立ち飲みです」。

元々立ち飲みのつもりだから、自分は構わないのだが、既に座っている人はどういう扱いになるのか。

とりあえず、立ち飲みカウンターにポジショニングして、メニューを見る。飲み物に「ホッピー」の文字がない。半分テンションが下がった。自分の中では揚げ物には「ホッピー」が一番合うと思っている。「ホッピー」がないのは、自分にとって痛手しかない。ならば、と、「酎ハイ」をオーダーした。外税で390円。うむむ、安くはない。ただ「酎ハイ」は濃さも結構あって、最初の一杯は決して悪くはなかった。

さて、おつまみをどうするかと店内の短冊メニューを見ながら、しばし悩んだ。まずは「ポテトサラダ」は外せないのだが、390円もする。そして、揚げ物をどうしようかと悩んで、「メンチカツ」を選んだ。ポテサラは390円だが、メンチは150円だった。

そのポテサラはねっちょり系で、量は少ない。凡庸といえばそれまでだ。一方、メンチも小さかった。直径8cm程度。正直不満足である。

ただ、この物価が上がっている中での船出は厳しいものがあると思う。揚げ物に不可欠な油は、高騰が著しい。これから設備投資を返済していくお店にとっては大きなハンディだと思う。

ともあれ、ポテサラもメンチもおいしかった。シンプルなポテサラで、マヨネーズとポテトのバランスが絶妙だった。メンチもホクホクで、フライ専門店の醍醐味を堪能できた。

野菜が一切ついてなかったので、短冊メニューをみると、「キャベツ千切り」は100円で売っていた。では、それと揚げ物の王道「アジフライ」(250円)で攻めるか。

キャベツは山盛りで出てきた。

ソースはキャベツ専用のタレがあるらしく、店員さんには、それをお勧めされた。ならばとそのタレをつけてみると、これが結構うまい。いいじゃないか。

ただ、「アジフライ」がいただけなかった。尻尾がついた鯵かとおもいきや、切り身だった。ただ、これも原材料高の影響なのだろうと、もやもやした気持ちを胸にしまった。

16時を20分回ったところで、座飲みの客は一斉に立たされた。どうやら、店内全体が立ち飲みになるらしい。自分のいる立ち飲みカウンターは、それ用に高さがあるが、座飲みカウンターは元々が低い。途中で立ち飲みになった人はちょっと難儀だ。しかも、元々あった椅子をお店の人が片付けている。このシステムもちょっとストレスがある。

「酎ハイ」をおかわりした。

ところが、出てきた2杯目の「酎ハイ」は量が少なかった。氷が多く、3口程度飲んだら、残りは僅かだった。

通常なら、オープン初日の営業って、大盤振る舞いするんじゃないかと思う。鵜の目鷹の目で来る、客をまたリピートさせるには、それしか方法がない。初日にいきなり、ケチ臭いのを見てしまうと、もう次はないかなと思ったりする。いくら、原材料高といっても、最初は宣伝費だ。それなのに、不景気な「酎ハイ」が出てきた時点でがっかり。本当は3杯飲んで、「ハムカツ」で〆ようと思っていたのを、その2杯で切り上げた。

初日だから、お店側も思う通りにいかなかっただけかもしれない。そう思い、いつかもう一回来てみて、それで判断するか。樽生に「ギネス」があるし。

さて、「ホッピー」でも飲みに行くか。

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