東所沢にある会社の倉庫に着く直前、その変わりっぷりに驚いた。会社の倉庫の隣に立派な建物が出来ていたからだ。確か自分が前に来た時は、まだ工事中だった。それがこんな立派な建物が竣工していたなんて。そうか。今年まだ一度も自分は倉庫に来てなかったということか。
この数ヶ月で東所沢に大変革が起きた。KADOKAWAが主体になってオープンさせた「ところざわサクラタウン」が所沢のど田舎、東所沢にオープンしたのだった。アニメの聖地はともかく、飲食店が気になった。仕事を終えたら、立ち寄ってみようか。
倉庫にはS木君という26歳の青年が働いていた。この日は倉庫に社長も来ていて、てっきり社長は仕事終わりにS木君を誘うのだろうと思っていた。だが、社長は夕方にそそくさと帰って行った。
17時に一通り仕事が終わったところで、S木君に尋ねた。
「あと、どのくらいで仕事終わるの?」
すると彼はあと30分くらいだと答えた。
「じゃ、何か飲んで帰ろうか」。
この日はクリスマスだったから、誘うのも躊躇したが、一応声を掛けてみようと思ったのだ。
すると、彼は快活な声で、「はい!」と言ったのだ。余りも明朗な声だったので、迷惑そうには感じなかった。
「じゃ行くか」となったのだ。
S木君は東所沢在住で、普段は自炊をしているらしい。
「普段から行ってみたいと思っている店に行こうよ」。
どうせ社長と飲むときは、駅前の「日高屋」に行っているのだろう。好きなものを食べてほしいと思った。
はじめはもじもじとしていたS木君だが、ポツリと言った。
「行ってみたい店、あるんすけど」。
お、どこ?
彼が口にしたのは「はなの屋」という店だった。どうやら、駅の近くにあるらしい。密かに「サクラタウン」をリクエストしないかと期待していたが、仕方ない。東所沢の新名所は次回にするか。
「サクラタウン」の近くを通り過ぎると、にわかに若者の姿が多くなっていった。以前ならば考えられないことである。人通りすら少なかった街に多くの若者が繰り出しているのである。
そして、駅の近くに差し掛かり、「はなの屋」に到着。以前「花の舞」があった場所に、最近新しく開店したようだ。なんてことはない。「はなの屋」も「花の舞」も同じチムニーグループだ。
さて、その「はなの屋」たが、嫌な予感は当たった。チェーン店特有の見どころのないお店だったから。いや、仕方ない。今日はS木君のリクエスト。楽しく過ごしたい。
「たたききゅうり」。
「手作りつくね串」(390円)。
「ポテトフライ」(390円)。
「自家製 卵焼き」(450円)
とにかく、いっぱい頼んだ。
S木君のお酒のオーダーが興味深かった。
「生ビール」から「甘酒」、そして「カルアミルク」へと移った。
自分は「生ビール」、燗酒。
そして「こだわりクラフトビール オンザクラウド」(580円)。
彼の食欲は旺盛だった。
海老の唐揚げを追加し、天ぷらもオーダーした。
S木君と2人で飲むのは初めてだった。以前、アメ横で4人で飲んだことはある(「居酒屋さすらひ」未収録)。仕事の話しはつまらないから、もっぱら日常の話しに終始したが、あまり深い話題にはならなかった。
〆は「握り寿司」。
おいしかったがとびきりうまいという訳でもなかった。
お会計は9,000円強。あんまり満足感ないのに、この料金。参ったなとは思ったが、S木君が満足すれば、今夜は大成功だと思うことにした。
高崎にもチムニーグループの店があって「〇〇水産」だったかな。知らないでソソられたのですが止めときました。
チムニーグループって、結構多いですね。こないだ行った「さかなや道場」もそうでした。
しかし、会社の若者が「はなの屋」を選んだのには驚きでした。こういう店がいいのかと。
○○ログの信用性はともかく、公式は更に信用が低いです。多分、公式だと得点も高めじゃないですか?独自の計算方式によって。