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居酒屋放浪記 0343 - 生ビールは高いが、いい仕事してますね~ - 「たなかや」(葛飾区柴又)

2010-05-29 16:27:28 | 居酒屋さすらい ◆東京都内
 しもたや風の店構えは築40年くらいか。
 増築の繰り返しで建物のシルエットは変わっているのだろうが。ところどころに古き時代を感じさせる。

 「鰻」「柳川」とは粋だね。
 旧江戸川の豊富な水を源に下町の大衆

 朝11時、草野球を終えて、店に入ると、こりゃまた店の外観と同じく古い女性(失礼!)が出てきて、席に通す。テーブル席よりも座敷の方が広くとってあり、これまた由緒正しき鰻屋さんといった感じだ。

 この建物の古さは店のほぼ中央にある階段からも察しがつく。
 幅が広く、赤黒い木は長年の客の往来でピカピカに光っている。立派な階段だ。
 映画「蒲田行進曲」の「階段落ち」のような。

 これと同じような階段を持つ、店を知っている。
 成田の老舗の鰻屋「川豊 本店」だ。
 映画「千と千尋の神隠し」の旅館にそっくりなこの店の階段も、こんな調子で階段が幅広なのである。
 鰻屋の建築というものがあるのだろうか。

 さて、そんな情緒溢れる建物に通されると、既に斜め向かいに酔客が一組。既にリタイアしたと思しき初老の男がもう出来あがっていた。

 生ビールを頼む。
 キリン一番搾り。注ぎ方は可もなければ不可もない。これが、ななんと740円。
 た、たかい。
 高杉晋作。
 普通の中ジョッキなのに、何故に740円。今や、都心に行けば、恐らくここよりも高い地価で商売している店でも300円台で生ビールを飲ませてくれるところがあるというのに。柴又は集客には困らないはずなのに。
 これって観光地料金だよな。

 つまみは「うど酢みそあえ」(520円)。
 これいいなぁ。本格居酒屋みたいで。
 しかも、ホントうまいし。
 これ食べていたら、お酒飲みたくなっちゃったから、「日本酒」2合を頼んじゃった。まだ10月なのに熱燗で。

 お酒は「日本盛」。
 おもいっきり醸造酒なんだけれど、これがまた柴又に合うんだな。
 なんか、純米酒なんか出てきちゃったりしたら、寅さんに会わす顔がないもんな。
 日曜の朝から「うどの酢みそあえ」なぞをつまみにチビチビとお酒飲む幸せ。ホント最高だね。

 この他、つまみには「板わさ」「かぶ酢のもの」とか、酒飲みには溜まらないメニューが豊富に揃う。こりゃ、ただの鰻屋ではないよ。

 生ビールが高いのは癪に障るけれど、つまみのクオリティの高さでそれはカバーされている。
 え?肝心の鰻を食べたかって?
 いや、実は食べなかったんだな。
 しかし、厨房はいい仕事をしているから、かなりうまい鰻を食べさせてくれると判断できるがね。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ふふふ (熊猫刑事)
2010-06-01 13:23:34
家に帰って『2000円の鰻重食べてきたから、昼飯はいらないよ』とかみさんに言う度胸はない。
返信する
いい度胸だ! (怪鳥)
2010-06-01 10:45:56
うなぎ屋さんに入ってうなぎを食わないとはやるねえ~。粋だね~。
返信する

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