エシレバターというのがあるらしい。フランス中西部にあるエシレ村で生産されるバターのこと。フランスのバターとしては初めて原産地管理呼称の認証制度A.O.Cに認定されたという由緒正しきバターという。
知らなんだ。
そのバターをふんだんに使ったお菓子がエシレであり、今や人気のパティスリーである。
とある日、エシレの「ボンブ・エシレ」をいただいた。どうやら、池袋店のみ販売されている限定品らしい。
日本人、限定品に弱く、「ボンブ・エシレ」はなかなか購入できない希少なスイーツとのこと。
ありがたくいただいた。
ビスキュイ生地にクリームが顔を覗かせた、ずんぐりなシルエット。
ただ、おっさんはビスキュイの生地はどうも苦手だ。粉っぽいのがどうも。しっとりしてないのもなんかね。おっさん、パンケーキみたいなふんわりがいいんだよな。
フランスの焼き菓子でポピュラーなものに、ラングドシャがあるけれど、実はこれもあまり得意ではない。パサパサ感がどうも。
ただ、このエシレバターをベースにしたクリームは絶妙だった。まず香りが違うこと。そしてバターなのに、微かな酸味があること。普段我々が食べているバターとは根本的に違うのだ。クリームといっても程よい硬さがある。メレンゲこような食感といえばいいか。
確かに、これはうまい。ただ、ビスキュイ生地とのマッチングは分からない。モナリザの絵を「いい!」と言うように、エシレという名前だけで引っ張られてしまう。だから、正直なところ、これならファミマのシュークリームの方が好きという自分がいるのも確かなのだ。
一個470円。安くはない。これは自分で買うより、やっぱお使い物じゃないかしら。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます