たまたま入ったお店が予想以上によく、その後通ってしまうというのは、よくあること。この「香港居酒屋 恵園」も、行った回数は僅かに2回だが、かなりお気に入りのお店として、自分のリストに刻まれた。すると、今度は怪鳥が、この店に興味を示した。
「行ってみたい」と。
我々はいつも、怪鳥が推薦するお店で飲んできたが、たまにはこういうパターンもいいかなと、店に集合した。怪鳥は、いつも自分が座る2人掛けのテーブルではなく、4人掛けの席に座り、瓶ビールを飲んでいた。そして、いつもの小姐が店の中央で待機している。
怪鳥は惜しげもなく、じゃんじゃん注文している。それは普段自分が頼まないものばかりだったから、新鮮だった。
「じゃがいもの細切り和え」(580円)、チャーシューっぽい、ちょっと分からない、でも厚切り肉のうまうまメニュー。
どれもこれも最高だった。自分の知らない世界が、また開けたような気がした。怪鳥も、「うまい、うまい」と言っていた。
自分がいつも座る2人テーブルからは、厨房の様子が見えなかったから、どんな体制で料理を作っていたのかは分からなかったが、この日、角度の違う席について、分かった。ベテランと中堅の料理人の二人三脚で店を回していた。
てっきり、これまではワンオペなのかなとあたりをつけていたが、やはりこのクオリティは一人ではなかった。
ともすると、安価なガチ中華に分類されると思われる「恵園」だが、厨房の二人は、そんなことには目もくれず、自分の仕事を全うする気概に溢れていた。それは一つの驚きだったし、発見でもあった。
我々の中で、最大のサプライズだったのが、「豚のレバー唐揚げ」(680円)だった。酒飲みが大好きなメニューである。これだけで、もういいかなという一品は、レバーの臭みはなく、しっかりとした下処理など、丁寧な仕事ぶりが伺えた。本当にうまいのだ。
我々は途中で、「紹興酒」に切り替え、軽くボトルを空けた。2本目のボトルを頼み、杯を重ねていくうち、怪鳥は〆に、「海南チキンライス」をオーダーすると思っていたが、結局彼はそれを頼まなかった。
腹いっぱいになったからだろうか。
いや、散々飲んだ後に、鮨屋に行く彼に、そんなことはあり得ない。ならば、どういう訳か。
でも、結局、「紹興酒」の2本目を空にして散会した。怪鳥は、「恵園」に満足してくれたようだった。これまで、自分の連れて行った店は、ことごとく否定したので、彼が満足したという言葉は、初めて聞いたのだった。
ただ、店を出た後、怪鳥がどうやって帰ったかは分からない。もしかすると、アメ横の鮨屋で、一人二次会をした可能性は否定できない。
このお店はスタッフ全員中国の方っぽいけど、きれいだしそれを感じさせない雰囲気が良かったです。
また一人でも行く可能性のある店かと。
回転寿司で15分。3貫くらいつまんだのかな。
自分の方が回転がよかったりして。
>このお店はスタッフ全員中国の方っぽいけど、きれいだしそれを感じさせない雰囲気が良かったです。
また一人でも行く可能性のある店かと。
嬉しいですねー。
いつかの「兆楽」みたいにニアミスしたりして。