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女性の多くはタイ料理もベトナム料理が好きだ。かみさんも例に漏れず、昔からよく行った。多分、タイ料理の方が回数的には多くて、ベトナム料理は数えるほど。渋谷の「サイゴン」、本郷の「ミュン」、そして店名は忘れたが、新宿ペペ通りの店。いずれも「エスニックさすらい」未収録である。
この四谷にある「ティン・フック」は今回が2度目の訪問で、かみさんが随分と気に入ったお店。そして、今回エスニックのお店で、初めて家族揃って訪問したのである。
子どもらは辛いのが苦手だから、タイ料理は確実に楽しめない。けれど、ベトナム料理は優しいから安心だ。
ベトナム料理に行くと、オーダーするのは大概決まっている。
青菜炒めと揚げ春巻き、「バインセオ」をとる。
自分は揚げ春より、生春の方が好きだが、これはもう仕方ない。かみさんに譲るとしよう。
ベトナムのビールはいずれもライト系で、大抵の店には、「555」か、「サイゴンビール」が置いてある。今回は後者を選んだ。
東南アジアのビールはどれも個性が際立つ。タイのビールはドライだし、カンボジアはなんだか甘ったるい。意外なのはラオスの「ビアラオ」で、これが日本のビールに一番近いかも。確か、ドイツのマイスターを招いて、ビール造りをしたのがルーツじゃなかったか。
ともあれ、エスニック料理には、その国のビールがよく合うんだ。
エスニック初挑戦の子どもらにはベトナム料理は入門編だと思う。世界には知られざる料理があることを肌で感じてほしい。
「ティン・フック」の料理はどれも秀逸で素晴らしい。このネイティブな味を出すのが、お店のお姉さんで、なんと一人で切り盛りしている。この日は、はじめ我々しか客がいなかったが、やがて常連さんとみられるお父さんが来店して、その後若いカップルが来た。でも、お姉さんはそれでもコンスタントに料理を出してくる。長年の経験から、工夫をしているのだろう。目立たないビルの、しかも2階にあるお店だが、お客さんが入ってくるのは確実に評価されているということだと思う。
四谷三丁目は、「南昌飯店」の元気な小姐といい、アジアの個性的なお姉さんが多い。
ビールを飲み干して、次はベトナム焼酎の「ネプモイ」を炭酸割りでいただく。甘くてコクのある不思議な焼酎だ。ベトナムは中国の影響を色濃く受けており、それが料理にも如実に表れているが、酒についてはそうはいえない。中国の白酒のような強烈な酒が出てくると思いきや、「ネプモイ」には本当に驚かされる。これが本当に旨いんだ。
〆はやっぱり麺。
「フォー」を鶏と牛でそれぞれひとつずつ。お店のメニュー表には、「ベトナム風きしめん」とかって記載されているけど、それはちょっと違うかなと。「フォー」はもうインターナショナルな麺料理なんだから、そのままの表記で記載した方がいいと思うね。
かみさんはもちろん、子どもらもかなり満足した様子だったし、ちょっと嬉しい。できれば息子はこの日選んだ料理を定番にして、いつか彼女をベトナム料理屋に誘ってほしい。人生の引き出しは確実に増えるはず。
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